仕事でもプライベートでも、ときには自分の感情をおさえて、頭を下げなくてはならない場面があります。きちんと謝罪できることも、社会人にとっては欠かせない能力です。しかし、謝罪は意外と難しいもの。何げない言動で、更に相手を怒らせてしまうこともあります。

そこで今回は、中央話し方教室の代表講師である栗原君枝先生に、やってはいけない謝罪法について聞いてみました。

NG1:口先だけの謝罪の言葉

「謝罪の基本は、『申し訳ございません』と謝罪の言葉をきちんと口にすることです。ただし、心から申し訳ないと思って言わなければ、この謝罪の言葉も逆効果になってしまいます。

心から言っているかどうかは、相手にはすぐにわかってしまうもの。まずは謝罪の心を持つことが重要ですね」

NG2:相手の話をさえぎる

「怒っている人に接するとき、相手の話を聞くということを心がけたいもの。まずは相手の言い分をすべてはき出してもらい、気持ちが落ち着いたところで自分の話をするのがコツです。

怒っている人の話を途中でさえぎって、自分の意見を言うのは最悪。相手はヒートアップするだけで、何を話しても伝わりません。むしろ、話をさえぎられたことで、更に腹を立ててしまうでしょう」

NG3:言い訳口調

「よく、謝罪をするときに言い訳をしてしまう人がいます。『でも』『だって』『それはそうなのですが』といったフレーズが多くなってしまう人は、気をつけた方が良いでしょう。

謝罪をするときには、『けれど○○でしたので……』というような、言い訳は厳禁。どうしても相手を怒らせてしまった原因について弁解したいなら、きちんと謝罪の言葉を述べて、相手の気持ちが少し落ち着いてからにしましょう。

まずは、相手の意見をひたすら聞くことが大切です。『はい』『その通りです』と、相手の言葉に同意し続けていれば、怒っている人の気持ちも和らいできます」

NG4:頭を下げない

「謝ることを、『頭を下げる』と言います。謝罪の際にはきちんと頭を下げなくてはなりません。

謝罪の際の立礼は45度です。挨拶のときよりも少し深く頭を下げるように、心がけると良いでしょう。きちんと背筋を伸ばして、腰を折るようにして頭を下げます。

何度謝罪の言葉を繰り返しても、頭を下げなければ気持ちは伝わらないものです。頭を下げずに謝罪の言葉を言われても、怒っている方は誠意を感じられないでしょう」

NG5:大げさな表現や難しい言葉を遣う

「謝罪の際に、難しい言葉を使ったり、必要以上に大げさな表現を多用したりする人がいます。しかし、これは逆効果。話している内容が非常に表面的に感じられますし、言い訳をしているようにも聞こえます。謝罪の際にはできるだけシンプルな言葉を使うように心がけましょう」

NG6:服装の乱れ

「社会人として身なりを整えることはとても重要ですが、謝罪のときには特に気をつけた方が良いでしょう。例えば、スーツの上着のボタンを外した状態で謝罪をすれば、だらしない印象を与えて、相手を更に怒らせてしまうかもしれません。

また、服装だけではなく、姿勢にも注意したいところです。特に、手を体の後ろで組むのは厳禁。偉そうに見えてしまいます。手は体の前で、右手を下にして組むと、謙虚な姿勢になります」

謝っている最中に、相手がもっと怒り始めた、という経験がある人も多いのでは? 今回栗原先生に教えていただいた「逆効果な謝罪」を、知らず知らずのうちにしてしまっているのかもしれませんね。

美しく、そして心のこもった「効果的な謝罪」を、是非身に付けておきましょう。きっと、社会人としての自分を大いに助けてくれるはずです。

(OFFICE-SANGA 森川ほしの)