日立製作所(以下、日立)は、車載情報システム「テレマティックス通信ユニット(以下、TCU)」に蓄積されている走行履歴情報などを、自動車会社を通じて収集、それらをビッグデータとして分析・加工して、その情報を活用し新たなサービスを創出したい企業に向けて配信するまでをクラウドにて提供する「日立テレマティクスデータ加工配信サービス」を開発し、5月17日から提供を開始すると発表した。

「日立テレマティクスデータ加工配信サービス」の概要図

本サービスを利用することで、自動車会社は、自社が収集した走行距離や燃費/電費といった走行履歴情報をはじめ、電池残量といった車両に関する情報、そして位置情報など、TCUなどに蓄積された自動車に関するさまざまなテレマティクス関連の情報を、分析・加工、そして配信するまでのシステムを、提供する企業ごとにそれぞれ構築することが不要となる。

また、それらのビッグデータを活用し、新たなサービスを創出したい企業では、テレマティクス分野のさまざまな情報から必要な情報が加工・分析された上で、自動車会社から取得・活用できる。

本サービスを採用する日産自動車と損保ジャパンでは、日産自動車の「日産リーフ」の走行距離と車両位置といった情報を活用し、損保ジャパンの「ドラログ」において、走行距離に応じた保険料を継続契約(2年目)から適用するといったメリットのある自動車保険を提供するだけでなく、自動車走行概要を纏めたエコ・安全運転診断を提供するなど、保険契約者に価値あるサービスもあわせて提供する。

なお、本サービスは、日立クラウドソリューション「Harmonious Cloud」とマイクロソフトの世界各地域のデータセンターから提供されるパブリッククラウドサービス「Microsoft Windows Azure」とを組み合わせたシステムで提供する。