大盛況のうちに幕を閉じた「Japan IT Week春 2013」で"キラリ!"と光っていたブースをチェック

「Web&モバイル マーケティング EXPO」や「スマートフォン&モバイルEXPO」など、11に上る専門展が一堂に会する日本最大のIT専門展「Japan IT Week春 2013」が、5月8日から10日までの3日間、東京ビッグサイトにて開催された。様々なジャンル、様々なアプローチの製品やサービスのなかから、今回は筆者が"おっ!"と気になったブースを紹介していこう。

ターゲットはGoogleグラス!? アイティアクセスのARソリューション

会場内でまず気になったのは、アイティアクセス株式会社のARソリューション。リーフレットに"次世代3Dコンテンツ開発の決定版!"だったり、ゲームメーカーの雄"SEGA"の名称が躍っており、「これは、ひょっとしてGoogleグラスを意識したモノでは?」と興味を惹いたのだ。実際にお話を伺うと、まさにそこを意識しているとのことで、如何にGoogleグラスが優れたウェアラブルコンピュータだとしても、そこで"どのような体験をユーザーに提供するか"はコンテンツビルダーの腕次第。SEGAで10年以上培われてきた2D・3Dコンテンツ総合開発環境「Acroarts」を活用したAR入力デバイス「フリックライブ(仮称)」のデモンストレーションは、近い将来一般の家庭、ユーザーの生活圏に登場するのでは? との期待を抱かせてくれた。

「Acroarts」自体は感覚的にはFlashの制作に近いイメージなのだとか。ゲーム開発はもちろん、各種デバイスのUIやインタラクティブコンテンツの制作において力を発揮してくれそう。その「Acroarts」を活用して作成されたのが「フリックライブ(仮称)」。会場ではAndroidタブレットとモニタがリンクし、モニタ上の操作がAR技術を用いて"手が届かない画面も手元のスマホ・タブレットで操作できる"新感覚の入力体験を味わわせてくれた

ジェスチャーでユーザーインターフェースの新たな可能性を切り拓く日本コントロールシステム

お次に気になった、というか「同じ出展者として面白いブース、ありました?」とアイティアクセスの担当者さんに訊いたところオススメしてくれたのが、日本コントロールシステム株式会社のブースだったのでさっそくお邪魔してみることに。ブースでは、なにやら透過性液晶パネルに向かい指を動かしてモニタ内の画面を操作しているではありませんか。「映画「マイノリティ・リポート」のトム様みたいな世界も夢じゃないんじゃない!」とワクワクしながら詳しく仕組みを伺うと、ジェスチャー認識エンジン環境「GREEEN」という仕組みと赤外線センサを用いて立体的なインターフェースが実現できるのだとか。将来性の面でも活用用途の幅でも、非常に面白さを感じさせてくれ、かつ夢が広がる技術を垣間見た気がした。近い将来、ユーザーを巻き込む形での次世代デジタルサイネージへの応用で私たちも体験できる日が来るとのことのなので期待したい。

デモでは「カーナビの操作をジェスチャーで行う」というシチュエーションではあったが、家庭用のテレビからリモコンが必要なくなるかも!? と、よくリモコンを無くしてしまう筆者にとっては期待度Max。ただ、ジェスチャー自体世界的な統一規格があるわけではないので、どのように操作を浸透、ユーザーに理解させずに直感的に操作してもらえるかがカギになりそう