フォーカスの速度はやや劣る

EOS MでEF/EF-Sレンズを使う場合、オートフォーカス(AF)が合う速度はEOSシリーズより落ちる。専用の測距センサーを搭載したEOSシリーズは一眼レフらしいAF速度だが、撮像素子でフォーカスを合わせるEOS Mは、EOSシリーズほどのAF速度は得られない。EOS Mの撮像素子にはハイブリッドCMOS AFという測距用の画素があるため、一般的なコンパクトデジタルカメラよりは素早いフォーカス合わせができるのだが、それでも、動いている被写体をEFレンズで撮影しているとイライラすることもあるだろう。

ただ、EOS Mのフォーカス合わせがまったくダメかというと、そうではない。例えば、液晶モニタのタッチ操作で、フォーカスを合わせたい部分を指定できるのは何かと重宝する。

フォーカスしたい場所をタッチするだけで、そこにピントが合う

EOSシリーズの多くはフォーカスポイントが決まっており、画面の隅のほうにはフォーカス合わせができない(通常はフォーカスを合わせてからカメラを動かし、画角を変えてからシャッターを切るフォーカスロックで撮影することが多いはず)。EOS Mなら、画面の隅でもタッチ操作でフォーカスを合わせられる。わずかにカメラを動かしただけでピントがずれてしまうマクロ撮影などでAFを使いたい場合、EOS Mのほうが便利だ。ちなみにこの機能は、タッチパネルを搭載した「EOS Kiss X7」にも搭載されている。

サードパーティ製レンズも使用可能

サードパーティのEFマウントレンズは、EOS Mでの使用は保証されていないが、おおむね使えるようだ。ただ、レンズ光学補正は当然だが利用できないため、レンズによっては周辺光量の低下や色にじみが気になることが出てくるかもしれない。「Adobe Photoshop Lightroom 4」にはサードパーティ製レンズの補正データが一部あるようなので、こういったソフトを利用するのも有効だ。

タムロンのマクロレンズもおおむね問題なく使用できた

サードパーティ製のレンズは、EOS Mのレンズ光学補正では「データなし」と表示される