「車で友達と旅行。人数も多いから2台に分乗して行くけど、見知らぬ土地への旅。途中で寄り道もしたいし、現地までは一緒に行動したい」。そういった場合、今までだったら、先行する1台に後ろの車がついていくしかなかった。信号の変わり目ではぐれることもあるし、途中で寄り道したいときも、同乗者に頼んで電話して道を変更しなければならない。

そもそも、最初の待ち合わせ場所でうまく出会えなかったり、なかなか来ない車を待ったり、複数台の車での旅行はけっこう面倒なものだ。そんな時にちょっと便利な機能を提供するカーナビアプリがある。それが「NAVIelite」だ。

本稿では、単なるカーナビアプリにとどまらない、ソーシャルな機能を搭載したNAVIeliteの魅力に迫ってみたい。

NAVIeliteの起動画面

待ち合わせで迷わないカーナビ

NAVIeliteは、地図データをローカルに保存して利用できるiPhone用ナビアプリ。カーナビメーカーとして歴史の長いアイシン・エィ・ダブリュによる、車での利用に特化したカーナビ専用アプリだ。

カーナビ風のUIでルート検索・案内が可能なNAVIelite

カーナビのノウハウを生かした高度なルート案内が可能

カーナビ風のUIを備えており、同社が培ってきた高精度のナビゲーションなど、基本性能は折り紙付き。登場以来、着実にアップデートが行われてきたが、今年に入って「シェア」機能を追加し、単なる「カーナビ」にとどまらないアプリへと進化を遂げようとしている。

1月のアップデートで追加されたのが「Twitter連携機能」。検索したルート周辺のツイートを表示することが出来る機能で、SNSの情報とカーナビを組み合わせることができるようになった。

続いて3月のアップデートで追加された機能が「待ち合わせナビ」だ。この機能が面白い。2台の車で旅行するときなど、この機能を使うと、ちょっと便利に、ちょっと楽しくなること請け合いだ。

ソーシャル機能として追加された「シェア」機能。相手がNAVIeliteを持っていなければ、検索した目的地の情報をメールで送信することもできる

待ち合わせナビは、2台のiPhoneにNAVIeliteをインストールする必要がある。起動の後、「シェア」ボタンをタッチ。「Twitter連携」「待ち合わせナビ」「メールで送信」の3つの項目が出てくるので、「待ち合わせナビ」を選択する。

まずは、「待ち合わせナビ機能設定」画面をチェック。ここで「ユーザ情報編集」を見ると、自分の「ユーザID」と「名前」が表示される。「名前」は相手に分かるような名前を入力しておくといい。旅行の前には、このユーザIDをあらかじめ相手に伝え、NAVIeliteに登録しておく必要がある。「自分のユーザIDをメール送信」から、簡単に相手に伝えられるので、まずはこれを実行しておく。

自分のユーザ情報を設定し、IDを相手にメールで送っておく

送られてきたメール内のURLをクリックすると、NAVIeliteに登録されるので、これで事前準備は終了だ。

実際に出発する際は、「待ち合わせナビ機能設定」の「待ち合わせる」「相手の位置を表示」のいずれかを選ぶ。まずは「待ち合わせる」で集合場所を決めるといい。

待ち合わせナビでは、相手のIDと現在位置の共有が行われるので、まずは使いたい機能を選ぶ

「待ち合わせる」では、事前に登録した相手のユーザIDが表示されるので、それを選択。「相手の位置」「目的地」「自分の位置」の3種類の待ち合わせ場所が選べるので、例えば「相手を迎えに行く」なら「相手の位置」を、「迎えに来てもらう」なら「自分の位置」を、お互いが分かりやすい場所に移動したり、2台が直接旅行先に移動するなら「目的地」を選べばいい。16文字以内の簡単なメッセージも送信できる。

各機能を利用すると相手側には接続の通知が行われるので、NAVIelite上で接続を許可する

いずれかを選択すると、相手に許可を求めるメッセージが通知領域などに送信される。ここで「接続する」を選ぶと、お互いのNAVIelite同士が接続される。地図を見てみると、自分の現在地には三角形の自車位置マークが表示され、接続相手の位置も表示されるようになる。もちろん、相手にも同じように自分の位置が表示される。

この位置表示は、移動すると更新されるので、常に双方の位置が地図上で確認できるようになる。お互いが今、どこにいるか分かるので、仮にはぐれてしまっても、どこにいるか分かって安心できる。

自分の位置が△の現在位置マークで、相手の場所はアイコンがポップアップしているところ。顔写真などを設定しておけば分かりやすい

待ち合わせ場所を「相手の位置」「自分の位置」にした場合、その場所へのルートが自動的に検索され、「相手の位置」では自車位置から相手までのルートが、自分のNAVIeliteに表示される。逆に「自分の位置」にすると、相手のNAVIelite上に、自車位置までのルートが表示されるので、相手が自車位置までのルート検索をしなくても、接続時の操作だけで、自動的にルート検索してくれるのだ。

地図上で「案内開始」を押すとルート案内が始まる。このルートはもう一方にも通知され、地図上に相手のルートも確認できてしまう。相手の位置も表示されるので、待っている間に相手がきちんとルート通り向かっているか、今どの辺りにいるか、すぐに確認できるわけだ。

待ち合わせ場所を任意の場所に設定し、お互いがその場所に向かう場合は、どちらか一方でその場所を目的地としたルート検索を行う。もう一方は、特に操作をしなくても、自車位置からそこへのルートが検索される。あとは「案内開始」を押すと、自分のルートに加え、相手のルートも画面に表示されるので、お互いがどういう道筋で向かっているか、常に確認できるようになる。

地図上の青いルート表示が自分のルート、赤いルート表示が相手のルートで、お互いの通るルートも分かる

「待ち合わせで出会えない」「いつ来るか分からない」。そんな問題も、このNAVIeliteを使えば解消できるのだ。

迷わずはぐれず、目的地に連れ立っていける

実際に使ってみると、これが役立つシーンはほかにもある。無事に待ち合わせたあと、旅先に2台で向かってみよう。もちろん、NAVIelite同士を待ち合わせナビで接続し、目的地をセットしておく。この場合、同じ目的地に、同じ場所から、同じルートで向かうことになる。

信号の接続で離れてしまったり、ほかの車が間に入ってしまったりしても、相手の車の場所は地図上に表示されるので、特に気にせず走って行けばいい。これだけでも安心感があるし、無理についていく必要もないので安全運転が出来る。

走行しながらガイドブックを見ていると、道中に「あ、ここに寄りたい!」という場所が出てきたりするもの。「トイレに行きたい!」で道の駅やサービスエリア、「ジュースが飲みたい!」でコンビニエンスストアに入る場合もあるだろう。ルート沿いの場所ならともかく道を外れていく場合は、今までだったらもう一方に電話をかけ、場所とルートを説明しなければならなかった。

今回は、行きたい場所があったら新たにNAVIeliteで目的地を検索して、目的地を追加。直ちに、追加した目的地を経由地として、当初の目的地までのルートを検索してくれた。すると、相手のNAVIelite側にも新しいルートが自動的に表示される。あとは、「ここに行くよ!」とでもメッセージを送るだけでいい。ルートや場所を説明する手間も省けるし、相手側もわざわざ改めて目的地を検索しなくてもいい。

いちいちルート検索しなくても到着できる場所なら、「ちょっとついてきて」で並んで走っても問題ないだろう。相手の場所も自分の場所も地図上に表示されているので、はぐれる心配はない。当初のルートから外れると目的地までのルートを自動で再検索してくれるので、用事が済んだあとは、そのルートに従ってまた目的地に向かえばいい。

さて、ゴールデンウィークのような旅行シーズンは、特に高速道路が渋滞しがち。交通集中に加えて事故渋滞の可能性もある。NAVIeliteのルート検索では渋滞を考慮した検索もできるが、長距離移動の場合、迂回路を探すよりも、そのまま高速道路で渋滞を待った方が速い場合もあり、そういうルートを指示されることがある。

併走している状態で渋滞に遭遇した。このまま高速を走るか、一般道に降りるか……。悩んだ場合は、1台が降りて、もう1台はそのまま、というルートを試してみたくなる

しかしながら、渋滞で停止とノロノロ移動を繰り返して長時間渋滞に閉じ込められるのは大変だ。そこで、一方の車は一般道路、もう一方はそのまま高速で、というルートを試してみたくなる。交通状況はミズモノなので、ルート検索の時間が常に正確とは限らないからだ。

待ち合わせナビ機能を使うと、相手の車の現在地が常に把握できるので、一般道に降りた車がどこを走っているのか分かる。渋滞のノロノロ運転と比べてどちらが速いのかを常に把握できる。

もちろんNAVIeliteがなくてもいいのだが、結局一般道に降りても渋滞していると分かれば慰められるし、一般道の方が速ければ、次のインターチェンジで降りて行こう、という判断もできる。「2台で別々に目的地に向かったときにどっちのルートが速いのか」という疑問はけっこう気になるものだが、待ち合わせナビならルートを含めて知ることが出来るのだ。

NAVIeliteの待ち合わせナビ機能は、カーナビとしての本分である「より適切なルートを案内する」という機能から考えると、ちょっと異質な機能だ。しかし、本来単独で使うナビにソーシャルな機能を加えたことで、「ピンポイントだけど楽しい機能」という独自の路線を生み出している。

SNSは、人と人とのつながりを前提としたコミニュケーションサービスだが、待ち合わせナビは、「同じ目的地に行く車と車」をつなぎ、ナビゲーションを中心に据えてコミニュケーションするという機能になっている。

「はぐれて到着が遅れた」「先に着いて待たされた」といった不満もなくなるし、待ち合わせがうまくいかないということも回避できる。単に「移動中」のコミニュケーションだけでなく、「移動後」のコミニュケーションにも効果的なのが「待ち合わせナビ」なのだ。

(提供:iPad iPhone Wire)