東京都教育委員会は15日、2012年度の学校非公式サイト(以下、裏サイト)などの監視結果を発表した。

都教育委員会は2009年6月より、都内公立学校全校を対象とした裏サイトなどの監視を開始。サイト上にある特定個人に対する誹謗・中傷、いじめや犯罪につながるおそれのある有害情報などの不適切な書き込みについて、サイトの運営者らに対して削除要請を行うとともに、削除の履行確認および新たな不適切な書き込みの有無の確認などを継続的に行っている。

それによると、都内公立学校全8,737校のうち、2012年度に裏サイトが確認されたのは1,802校に上った。詳細を見ると、最も多かったのは中学校等で901校。次いで、高等学校の715校、小学校の169校、特別支援学校の17校となった。

裏サイトにおいて不適切な書き込みと認められたのは1万772件で、前年度の1万1,438件から666件減少。このうち、事件性・緊急性が低く、学校が定期的に指導する必要性のある「レベル低」の書き込みは1万670件(99.1%)で、前年度より768件少なくなった。一方、事件性は低いが、学校がすぐに指導する必要性の高い「レベル中」は102件(0.9%)で、前年度より15件増加し、悪質な書き込みが多くなったことが判明。なお、事件性が極めて高く、警察への通報を要する「レベル高」の書き込みは今回確認されなかった。

不適切な書き込みについて学校別の件数を見ると、高等学校が最多で8,300校(77.1%)。以下、中学校等が2,413校(22.4%)、小学校が54校(0.5%)、特別支援学校が5校(0.05%)と続いた。

不適切な書き込みの内容を調べたところ、全体では「自身の個人情報を公開」が最も多く7,731件(71.8%)。次いで、飲酒や喫煙の告白、虐待・暴力行為といった「不適切な行為」が2,563件(23.8%)、「他人の個人情報を公開」が319件(3.0%)、「誹謗中傷」が147件(1.4%)などとなった。

不適切な書き込みの内訳(出典:東京都教育委員会Webサイト)

「レベル中」では「不適切な行為」が最多で31件。以下、「自身の個人情報を公開」が27件、「誹謗中傷」が26件、「自殺の予告・自傷の予告や告白」が11件、「他人の個人情報を公開」が6件、「家出の予告や告白」が1件と続いた。

一方、「レベル低」では「自身の個人情報を公開」が7,704件でトップ。次いで、「不適切行為」が2,532件、「他人の個人情報を公開」が313件、「誹謗中傷」が121件となった。