NASA

NASAは4月4日(米国時間)、白色矮星が伴星の光を曲げる重力レンズ効果が起こっていることを検出したと発表した。ケプラー宇宙望遠鏡によって観測されたとしている。直接重力レンズを観測したわけではないが、重力レンズ効果が起こっていることを示すデータが観測されたとしている。アインシュタインの一般相対性理論からこうした現象は予測されていたが、2つの星の間でこうした現象が実際に観測されたのは今回の観測がはじめてだと説明がある。

実際にどのようなイメージかはDead Star Warps Light of Red Starの動画がわかりやすい。小さい赤色矮星の前を白色矮星が通過する際、白色矮星の質量によって光が曲げられ、奥にある赤色矮星の輪郭が歪んで見えるといったもの。この動画は現象を説明するためのアニメーションだが、今回この重力レンズ効果を観測したと推定されるデータが検出されたという。

アニメーションからは白色矮星の方が小さいため質力が少なく重力レンズ効果が発生しないように見えるかもしれないが、白色矮星は密度の高い星で質量が大きい。赤色矮星は恒星の一種で、質量が小さく恒星としては温度も低い。