日本マイクロソフトは3月14日、クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパンが、全国各地の店舗での情報共有基盤をOffice 365へと移行したと発表した。今回の情報共有のシステム化により、アルバイト募集やマニュアル管理などの業務改善、コストの削減を実現したという。

クリスピー・クリーム・ドーナツは、米Krispy Kreme Doughnutのフランチャイズ加盟店として、2006年6月に設立されたドーナツ&コーヒーストアで、関東、中部、近畿、中国、九州の各地方の計39カ所の店舗(2013年1月現在)において正社員とアルバイトのクルー、合計約2,000名がドーナツの製造と販売に携わっている。

ただ、同社では日本上陸以来、出店数の増加が続いていることから、新規出店や退職者補充のためのアルバイト募集とシーズンごとに改訂される商品マニュアル配布が課題となっていた。

そこで同社はOffice 365を導入。以前は電子メールにExcelファイルを添付したり印刷物をトラック配送したりしていが、Office 365により、業務効率の向上と手作業によるミスの減少、コスト削減とともに業務の品質向上も実現したという。

具体的には、電子メールと情報共有を共有領域となる「チーム サイト」に乗せ換えるとともに、管理本部、店舗間で共有する文書の範囲も拡大。接客用マニュアルなどの業務マニュアルを新たに作ったりアップデートしたりしてチーム サイトに登録し、全社で利用できるようにした。

プロモーションブックについても、Excelシートや画像データなどをチーム サイトに登録することで印刷、製本と配布の手間を省いた。併せて、管理本部からの全店舗に迅速に行きわたらせる目的で、ポータル サイトの整備も行った。

アルバイトでは、応募管理システムを開発し、電話やWeb サイトなどの多数の経路から入ってくる応募データをSharePoint Onlineのデータベースに登録して一元的管理。フィルターを設定したリストのビューを利用することにより、複製や二次加工なしで応募者データを活用できるようにした。

また、面接日程を店長の空き時間に合わせて調整するためのしくみとして、「店長の空き時間」カレンダー ビューに「面接日時が決まっていない応募者」リストを結び付けたビューも作り、店長は、このビューさえ見ていれば、何日の何時に誰を面接すればよいかが分かるようにしたという。

今後は、より実現性の高い構想として、店長会議のオンライン化も検討しているという。