楽天は3月8日、東京・名古屋・大阪で宅配サービスを提供するエコ配と資本・業務提携を行い、エコ配の株式を取得するとともに、東京都内の楽天の配送サービスにおいて一部協業を開始したことを発表した。今回の株式取得により、楽天はエコ配の株式15%を保有する株主となる。また楽天物流の代表取締役社長である恵谷洋氏が、エコ配の社外取締役として着任する。

楽天はこれまで、インターネットショッピングモール「楽天市場」の出店店舗向けの物流・在庫管理・出荷など、ロジスティクス分野における支援を強化するために物流子会社である楽天物流を設立し、全国規模での物流ネットワークの整備を進めてきた。

楽天マートが2012年7月から開始している食品宅配サービス「楽天マート」の配送ネットワークについても、楽天グループが主体となり、複数の配送会社とともに独自の配送体制を確立している。

一方、エコ配は、「エコロジー&エコノミーな宅配便サービス」を提供する運送事業者として、「ほぼ人力」なリヤカー付自転車を用いた配送や、電気自動車を用いた配送方法の採用、カーボンオフセットの実施により、温暖化ガスの排出を抑えた低価格の配送サービスを展開している。東京・名古屋・大阪の三大都市圏において30を超える配送拠点を持ち、主要都市間での翌日配送が可能で、顧客数は10万社、月間取扱荷物数は100万個を突破しているという。

エコ配のWebページ

今回、楽天によるエコ配への出資に伴う事業の第一弾として、「楽天マート」の東京における配送体制強化に向けた協業が開始される。加えて、エコ配が強みを持つ事業者向け集配サービスにおいても協力し、エコ配が事業展開する他の大都市圏における連携も検討しているという。