富士通は、公立では国内唯一の専門美術館である岡山市立オリエント美術館(岡山県岡山市)と共同で、収蔵品管理データベースに登録されている制作時期、地域、紹介文などの文化財情報を、音声合成技術を利用して来館者向けの多言語展示ガイダンスに自動作成するシステムを構築したと発表した。

同美術館では、このシステムを利用し日本語と英語に対応した「多言語展示ガイダンスサービス」を2月26日より開始する。これにより、来館者は自分のスマートフォンやタブレット、またはオリエント美術館様が貸し出すタブレットに、展示品写真と文化財情報、日本語・英語による音声展示ガイダンスなどの展示コンテンツを一括ダウンロードし、これらを視聴しながら展示品を鑑賞することができる。

ガイダンスは、オリエント美術館様で保持している収蔵品管理データベースの情報から、簡単な操作で、公開用の写真や文化財情報、音声展示ガイダンスを作成できる機能を装備しており、特に、音声展示ガイダンス作成機能では音声合成技術を採用しているため、文章から自動的に音声展示ガイダンスを作成することができる。また、日本語だけでなく、英語の音声展示ガイダンスも作成することや、展示品の解説に遊び心を持たせて岡山弁にするようなことも容易だという。

多言語展示ガイダンスシステムのイメージ

なお、スマートフォンおよびタブレットはAndroid OS搭載機種に対応しており、iPhone端末へのサービスは順次開始予定。