STMicroelectronicsは、スマートフォン(スマホ)、タブレットおよびその他のコネクテッド・デバイスで、より高速の無線ネットワークを可能にするダイプレクサIC「DIP2450」を発表した。

同製品は、同社の集積型受動デイバイス(Integrated Passive Device:IPD)プロセス技術を採用することで、1.1mm×1.25mmの4バンプWLCSPパッケージながら、Wi-Fi ICを1つのアンテナに接続することができるほか、Bluetooth ICを同じアンテナに接続することを可能とすることで、回路の簡略化とプリント基板の省スペース化を実現する。

従来の2.4GHz動作に加え、最新の高速デュアルバンドWi-Fi規格であるIEEE 802.11nにも準拠しており、5GHzバンドでの多チャネル通信が可能だ。そのため、ユーザーや接続容量の増加だけでなく、1ユーザーあたりのデータ転送速度の向上が可能となる。いずれの周波数帯でも挿入損失は0.6dB(代表値)となっている。

なお、同製品はすでに量産出荷を開始しており、単価は1000個以上購入時で約0.12ドルとなっている。

STのダイプレクサIC「DIP2450」のパッケージイメージ