批判されてうれしいという人は少ない。

プライドが高い人なら、上司や身近な人からの批判が身に突き刺さるという人もいるだろう。だが、組織で動いている以上、もっと視野を広げるなら社会にいる以上、否定的なコメントは避けて通れない。

実際、ネガティブなフィードバックは成長のチャンスになりうる。今回はネガティブなコメントがなぜ大切なのか、どうやって向き合うか、建設的にうけとるにはどうすべきかを、Dumb Little Manの記事「どうやってネガティブなフィードバックを好きになるか(原題 : How to Fall in Love with Negative Feedback)」から紹介したい。

なぜそのフィードバックがあなたを悲しませるのか

上司から呼び出され、あなたの業績やプロジェクトの成果に満足していないと告げられたとする。あなたはすっかり落ち込んでしまい、その日一日を暗い気分で過ごす……だれでも経験があるのではないだろうか。

まずは、なぜ落ち込んでしまうのかを分析してみたい。ネガティブなフィードバックをもらって落ち込む、これを分析すると、あなたの期待と他人(この場合は上司)の期待の2つが乖離していることになる。

だが、この2つがマッチすることはまれだし、なんといっても他人の期待はあなたの管理外だ。つまり、2つの乖離は不可避ということになる。

建設的に向き合おう

誰だって一度はネガティブなフィードバックを経験している。違うのは、その後の対応だ。

記事によると、成功する人は自分への批判を「成長のために必要なもの」と受け入れるのだという。つまり、自分が改善、そして成功するためのヒントと考えているようだ。

一方、失敗する人は、自分個人への批判と受けとるため、感情的になって修正や改善に向けたアクションにつなげられないのだそうだ。ひどい場合は、フィードバックをくれた上司や他人が間違っていて、自分のことを理解していないとねじ曲げてしまう。このような人は、自分への批判から目をそらしていることになる。

ポイントは、感情的にならないこと。得たフィードバックが自分個人へ攻撃を目的としたもののであれば無視してよいが、そうでない場合は、なにか意味があるはずだ。耳を傾けたい。

ではどうやって?

痛い言葉に耳を傾けるにはどうすればよいか、具体的なステップを考えてみよう。

まずは、感謝すること。フィードバックが得られてよかったと思うことから始めよう。フィードバックとは文字通り、誰かがあなたに返すもの。あなたになんらかの期待をしているからと考えてよいだろう。記事では、目上の人、立場が上の人の場合はなおさらフィードバックをくれたこと自体に感謝すべきだとしている。

次は、そのネガティブな意見で自分をダメにするのではなく、自分を改善するチャンスに変えよう。もし誰も何もいってくれなければ、どうだろう? 人から耳が痛い言葉を言われて落ち込むようなことはないだろう。だが、一人で軌道修正するというのは至難の業だ。否定的なコメントは、他人からみた改善すべき点であり、成功に一歩近づいたと考えてはいかがだろう。

できれば、フィードバックをくれた人に「ありがとうございました」と言ってみよう。

言われた相手は驚くかもしれない。それでも悪い気はしないはずだし、あなた自身にとっても否定的なフィードバックを成長の糧に変える呪文になるはず。

そこまで考えることができたら、行動を起こす。フィードバックが意味をなすのはここからだ。