ニコンは12月20日、シンガポール科学技術研究庁A*STARの先端的半導体研究機関であるInstitute of Microelectronics(IME)と半導体の生産で用いられる先端光リソグラフィ技術における協力関係を構築することを発表した。

同協力関係の構築に伴い、両者は今後、共同の研究機関を立ち上げ、ArFドライおよび液浸リソグラフィ技術の20nm以下のプロセスへの延伸を加速するために、マルチプルパターニングやdirect self assembly(DSA:誘導自己組織化)などの技術開発において協力していくこととなる。

同協力は、シンガポールにおいて新たな戦略的可能性をもたらすものだとニコンでは説明しており、今回の関係構築により、IMEの持つ先進的な研究開発施設、プロセス技術、人材を活用することが可能となり、次世代露光装置に関する早期の知見を得て製品開発期間を短縮することが期待されるとしている。一方のIME側も、さらなるプロセス微細化のための製造や装置・材料などに対する先端技術の向上をもたらすことから、産業界のパートナー、研究機関、大学などとの提携・協力を強化・拡大する可能性をもたらすものとしている。