「RECOPLA」との連携に期待

今回のテストに使用したレコーダーは、SONYの2012年秋冬モデル「BDZ-ET2000」。DRやSR、LSRなど各種モードで録画した地デジ番組を対象に、iPhone 4とiPhone 5、iPad mini(いずれもiOS 6.0.1)の3機種で検証した。

まずは動作の確認から。結論からいうと、iPhone 5とiPad miniではひととおりのコンテンツを再生できたが、iPhone 4では再生できなかった。アプリの説明には、iPhone 4と初代iPad、およびiPod touchが非対応機であることは明記されており、これは仕方ないところ。なお、コンテンツの一覧までは表示できたが、機種チェックがあるのか、「再生準備中」から先に進むことはできなかった。

再生の可否だが、DRモード(MPEG-2 TS)のほかに、SR/LSR/ER(H.264)の各モードで録画した番組はすべて再生できた。一律720pにトランスコードされるため、映像が現れるまで7~10秒前後のタイムラグはあるが、一度再生が始まると動作は安定しており(アプリの異常終了は時折発生する)、目立った劣化やブロックノイズも感じられず、「録画したテレビ番組をiPhone/iPadで見る」という目的はほぼ達成できた。なお、高速転送録画設定のオン/オフは無関係らしく、同機能をオフにして録画したDRモードの番組も特に支障なく再生できた。

念のためTwonky Beamが対応しないレコーダーでテストしたところ、再生はまったくの失敗に終わった。テスト機の東芝VARDIA RD-S304Kには、TSモード(MPEG-2)とREモード(H.264)で録画した地デジ番組があるのだが、前者はトランスコードは始まるが映像は表示されずそのままフリーズ。後者は「サポートされていないメディアか、無効なメディアです」と表示され、トランスコードすら開始できなかった。

現状のiOS版Twonky Beamでできることはここまで。Android版には、放送中の番組をライブ視聴する機能があるが、iOS版にはない。録画した番組を持ち出すこと(ムーブ/コピー)もできない。番組の頭出しに威力を発揮する「もくじでジャンプ」など、SONY製レコーダーならではの機能にも対応しない。Twonky Beamにない機能は、SONY製ブルーレイレコーダー用録画番組管理アプリ「RECOPLA」がカバーしており、年内に公開予定の新バージョンではTwonky Beamと連携したDTCP-IP対応再生機能も追加されることが発表されているので、それを待ってもいいだろう。

iPad miniでもひととおり再生できたが、iPhone 5で再生したときより異常終了が目立った

高速録画転送機能のオン/オフは関係ないようで、オフにした状態で録画した番組(DRモード)もTwonky Beamで再生できた

SONYのブルーレイレコーダー用録画番組管理アプリ「RECOPLA」。12月中に公開予定のアップデートで、Twonky Beamと連携したDTCP-IP再生がサポートされる

東芝RD-S304Kで録画した番組は、TS/REモードとも再生できず。Twonky BeamからのH.264トランスコード指示を受け付けないことが原因なのだろう

スクリーンショットを撮ると即座に再生を中断することで、著作権保護に対応している