NECとキステムは9月12日、滋賀県犬上郡豊郷町に対し、基幹業務システムをクラウドサービスで提供することを発表した。これは、滋賀県において初めてのケースとなり、2013年5月からの利用開始を予定している。

豊郷町が利用するシステム機能

今回利用されるのは、NECが販売する地方公共団体の基幹系・内部系業務システム(住民情報/財務会計/人事給与など)をデータセンターからクラウドサービスとして提供するサービス「GPRIME for SaaS」。同サービスの中から、19の業務システム(住民情報・税務・国保/年金などの住民情報)を利用する。

豊郷町はこれまで自庁内にて基幹システムを構築・運用しており、システムにかかるTCO(トータルコスト)の削減、職員負担の軽減、法改正などの環境変化への迅速な対応、そして災害時のサービスの継続などが課題となっていた。同サービスの導入にあたり、従来の業務プロセスの見直しと標準化を図ったことで、当該システムにかかるTCOの20%削減を想定している。

また、豊郷町はキステムが県内に建設予定の高セキュアなデータセンターを利用し、情報漏洩のリスクを抑えながら、機器やネットワーク、電源は二重化することで、災害時(耐震強度7強)の事業継続性を確保する。

これらの施策により、これまで自庁内のシステム運用にかかっていた職員のリソースを住民サービスの強化に活用し、より一層の住民満足度向上を目指すという。