千葉工業大学・未来ロボット技術研究センターは、放射線量の高い東京電力福島第一原子力発電所の原子炉建屋内で、人に代わって調査活動する新型の原子力災害支援ロボット「ローズマリー」2台を公開した。早ければ8月中に投入される予定だ。

同原発では昨年6月から、同センターが開発したロボット「クインス」(3台)が1-3号原子炉建屋に導入され、建屋内部の温度や放射線量などの測定、配管設備の撮影などを行っているが、もともとが地震やプラント事故などの災害支援用に設計されていた。

ローズマリーは原発作業に特化して開発されたもので、積載可能重量はクインスの20キログラムから、60キロに増えた。稼働時間も3時間から5時間に延長され、バッテリー交換作業時の被ばく量を減らすために、バッテリー式からプラグイン充電方式に変えた。また原子炉建屋内の重要施設が比較的高い位置にあることから、最大3メートルまで伸びる「高所カメラ」の搭載もできるという。

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