NECは6月1日、信用金庫の営業担当者が、外出先からスマートフォンを活用して顧客情報の照会や預り証の発行等を安全に行える「信用金庫向け営業支援システム for Android」を開発し、販売および出荷を開始したと発表した。

本システムは、既にさわやか信用金庫と他2金庫で採用が決定しており、さわやか信用金庫では、6月中旬から56店舗の営業担当者、約450人を対象に全面稼動する。

「信用金庫向け営業支援システムfor Android」利用イメージ

同システムは、これまで伝票やハンディ端末、PDAまた携帯電話などで実施されていた営業業務(訪問管理、顧客情報照会、集金・通帳・証書等の預り証の発行、商品情報照会等)を、Androidを搭載したスマートフォンに対応したもの。スマートフォンを営業支援サーバ(信用金庫内に設置されているサーバ)に接続することで、外出先においても、最新の情報に基づいた顧客応対や、正確かつ迅速な業務の実施が可能となる。

また、スマートフォンを盗難等で紛失した場合でも、通信機能を利用した遠隔操作で、紛失したスマートフォン内のデータを消去する機能等により、高度なセキュリティも実現した。

「信用金庫向け営業支援システムfor Android」システム概要

先行導入を決定したさわやか信用金庫では、営業担当者はこれまで、携帯電話を利用し外出先での営業活動を行っていたが、昨今のスマートフォンの普及に伴い、営業担当者からは、より大きな画面やタッチパネルによる直感的な操作や、処理能力の向上により、営業活動における利便性を向上させたいというニーズが高まっていたという。

新システムでは、携帯電話では実現できなかった、専用のキーボード画面の作りこみやフリック、ピンチイン/ピンチアウトといったスマートフォンならではの特性を活かし、より効率的な営業活動を実現する。

同システムの価格は、30店舗・スマートフォン100台の場合で5,000万円(税別)から。NECでは、同システムを今後3年間で30金庫(端末台数にして5,000台規模)へ納入することを目指す。