視聴ソフトは「テレキングmobile」

TV視聴にはiOS用の「テレキングmobile」アプリを使う。これもアップルストアからダウンロード。インストール後に起動すると、チャンネルスキャンが始まる。5分ほどかかると表示されたが、約3分ほどで終了し、そのまま問題なく地デジ番組が表示された。このチャンネルスキャンは、「テレキングmobile」をインストールした端末ごとに行う必要がある。なお、Windows向けの「テレキングmobile」も用意されており、WN-G300TVGRと有線LAN/無線LAN接続したPCでも、WN-G300TVGRの内蔵チューナーを利用した地デジ視聴が可能だ。

iOS用「テレキングmobile」では、TV画面をタップすると各種メニューが表示される。上部にはチャンネルメニューがあり、ここをタップすると視聴チャンネルを一覧から選べる。チャンネルを個別に指定するほか、左右の矢印をタップすることでチャンネルの送り/戻りが可能だ。画面下部にはボリュームバーがあるが、ボリューム調整はiPadのボリュームボタンでも行える。画面上での操作は、ピンチでTV画面の拡大/縮小、ダブルタップでTV画面の黒枠部分をなくして拡大表示、再度ダブルタップで黒枠を元に戻す。

「テレキングmobile」の基本画面。もちろん横画面に合わせた表示にも対応。上部のチャンネル部分と下部のボリューム部分は、画面のタップで表示

チャンネル部分のタップでチャンネル一覧を表示。左右の矢印でチャンネルの送り/戻りとなる

「設定」メニューでは画質を選択できる。高画質/中画質/低画質の3種類があり、高画質はとてもきれいだ。さすがフルセグだけのことはある。低画質だとブロックノイズが見えてくるが、画面に近づいて見なければ大きな違和感はない。iPad/iPad 2やiPhone 4/4Sの場合、配信の解像度は1,024×768ドットで、画質設定によってビットレートが変わる。高画質が4.3Mbps、中画質が3Mbps、低画質が1.5Mbpsだ(可変ビットレートの平均値)。

試しにiPod touchでも視聴してみたところ、画質設定を変えてもiPad 2ほどの違いは感じなかった。これはiPod touchの画面サイズが小さいからだが、携帯電話やスマートフォンのワンセグ映像と比べると、低画質の設定でもはるかにきれいな映像だ。

「全般」設定では、画質、第1音声と第2音声の切替、主音声/副音声/主音声+副音声の切替、拡大設定などを行う

チャンネル設定では、視聴可能なチャンネルを一覧表示。「全チャンネル表示」をオンにすると、各放送局のサブチャンネルも表示される。チャンネルスキャンも可能だ

iPad 2における「テレキングmobile」の起動時間(アイコンのタップから地デジ画面が映るまで)は、だいたい18秒だった。チャンネル切替には約8秒かかり、体感的にはちょっと遅い印象だ。ただ、Wi-Fi接続の状態や端末のCPU性能などで多少は変動する思うので、目安と考えてほしい。家電の液晶TVと比べるのは酷かもしれないが、自宅の液晶TVだと電源オンからTV画面表示までが約2秒、チャンネル切替も約2秒だった。レスポンスの高速化は1つの課題だろう。もしファームウェアの更新で少しでも改善されるなら、アイ・オー・データ機器にはぜひがんばっていただきたい。

気を付けたいのはWi-Fiの電波強度だ。iOS端末のWi-Fiアンテナ表示が1本でも減ると、音飛びやコマ落ちが散見されるようになる。Wi-Fiの通信パフォーマンスは環境に大きく影響されるので一概にはいえないが、できるだけ電波強度の高い場所でないと、快適な視聴は厳しいかもしれない。自宅内で自分が使う位置に合わせて、WN-G300TVGRの設置場所を工夫するとよいだろう。

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