ポーターズ 代表取締役の西森康二氏

ポーターズは3月29日、人材ビジネスを行う企業の事業活動に最適なシステム構築・活用を可能にするクラウドプラットフォーム・サービス「PORTERS HR-Business Cloud」を4月2日より提供開始すると発表した。

代表取締役の西森康二氏は、「人材サービスビジネスには、専門性の高いマッチング、社員の生産性向上、迅速な経営判断・意思決定が求められているが、『開発委託先に業務ノウハウがない』『業務要件の変化にシステムが追いつかない』など、これらを実現するシステムの入手が困難な状況があった。そこで、われわれは2年前から人材ビジネスに最適なシステムの開発に着手した」と同サービスを開発した経緯を説明した。

同サービスは、顧客ごとに最適なシステム構築とアプリケーション活用を実現するアプリケーション・プラットフォーム「HR Apps Platform」、取引先やグループ企業などとのソーシャルビジネスネットワーキングを可能にするソーシャル・プラットフォーム「Links」の2つのプラットフォームで構成される。「HR Apps Platform」は4月2日より提供が開始され、「Links」は年内の提供開始を予定している。

HR Apps Platformは「大規模データ処理基盤」「マッチングエンジン」「API」などから構成され、「Enterprise Application」「User Application」「Third Party Application」の3つのアプリケーションを提供する。

HR Apps Platformが提供する3つのアプリケーション

同氏は「人材サービスはデータが蓄積されるため、大規模なデータを処理できる基盤が必要。HR Apps Platformは1,000万超の求職者データや添付ファイルの高速検索に耐えうる。これまでの人材サービスのマッチングはバッチ処理で更新するデータを用いていたため、1日1回程度しか更新されないことが多かった。しかし、HR Apps Platformではリアルタイムかつ高精度なマッチングを実現するエンジンを装備している」と、HR Apps Platformの特徴を説明した。

さらに、特定の求職者に対し、その属性やプロフィールに含まれる要素をニーズとして持つ求人を全レコードの中からリアルタイムに抽出して、自動的に知らせるレコメンデーションエンジンも備えている。

Enterprise Applicationは、顧客・見込み客管理、求人オーダー管理、求職オーダー管理、マッチング、選考・成約見込管理、売上・業績管理、自動マッチング、アクティビティ(活動・To Do)管理、メール、カレンダー、レポートやグラフ作成といった、人材ビジネスに必要な機能を提供する。項目のカスタマイズやレイアウトの変更などは、ユーザー自身がドラッグ&ドロップで行うことが可能。

入力画面・項目やレポートなどさまざまなカスタマイズが可能な「Enterprise Application」

User Applicationは、顧客ごとに必要なアプリケーションを開発してAPI連携を行い、開発は、主にパートナー企業が行う。Enterprise Applicationは日本語・英語・中国語の3ヵ国語対応だが、User Applicationはどんな言語でも開発可能。

パートナー企業が開発するUser Application

Third Party Applicationはその名称のとおり、サードパーティベンダーによるアプリケーションで、初年度は、求職者開拓サイト、勤怠管理、CTI、名刺入力など、10領域30アプリケーションを目途に拡充される予定。

初年度は30個のアプリが拡充予定のThird Party Application

基本料金は、ユーザー10名までが1ユーザー当たり月額1万2,500円、ユーザー11名以降が1ユーザー当たり月額5,000円となっている。ファイル数は1万ファイルまでは無料で、超過料金は1万ファイルごとに月額2,000円となるほか、API利用料は15万アクセスまで3万円で、超過料金は1万アクセスごとに2,000円となる。