STMicroelectronicsとLuxteraは、シリコンフォトニクスに関するLuxteraの専門知識および先端IPを、STの仏クロル工場にある300mm製造設備で開発中の専用プロセスへ適用することに合意したことを発表した。両社は、シリコンフォトニクス部品やシステムをSTのクロル工場で製造することにより、先進的かつ低コストな量産ソリューションの実現に取り組んでいる。

マルチ・テラビットまで接続性を拡張するシリコンフォトニクスは、光ネットワーク、CPU相互接続、データストレージなど、将来の超高速演算および通信アプリケーションを可能にする重要な技術であると考えられている。同技術により、ガリウムやインジウムを含む高価な化合物半導体材料を使用することなく、低コストかつ実績のあるシリコン技術を用いて、高速光通信デバイスの製造が可能になる。

今回の提携により、STは、Luxteraのシリコンフォトニクス技術を新しいフォトニクスプロセスおよびその次世代プロセスに導入することができる。STの基盤技術は進展し、光トランシーバと、先進的なCMOSノードを用いたシステム・オン・チップ(SoC)とを集積化することで、大規模システム向けのフォトニクス対応SoCを実現する。さらに両社によるシリコンフォトニクスエコシステムの拡充に伴い、先端の光学IPをユーザに提供できる。

また、STは、Luxteraに対し、信頼性と拡張性を備えたコスト効率の高いサプライチェーンを提供するため、Luxteraは量的および質的な観点から成長市場に適合することができる。

なおSTが開発中の300mmシリコンフォトニクスプラットフォームは、低コスト・トランシーバについて、データ転送速度が100Gbpsおよび400Gbps以上の拡張性を有する。また、低消費電力かつ大容量の相互接続を実現する他、1310nm、1490nm、1550nmの各波長をサポートする相互運用性を有する。