Internet Security - Trend Micro

インターネットセキュリティの大手であるトレンドマイクロは、自社で開発しているマルウェア分析ツール「HijackThis」をオープンソースとして公開したことを発表した。公開はOSSの支援サービスであるSourceforgeで行っている。採用したオープンソースライセンスはGPLv2。

もともとHijackThisは、Merijn Bellekom氏によって開発されていたが、2007年にトレンドマイクロに買収されている。その後、トレンドマイクロから無料のアンチスパイウェアとして配布され、多くのユーザやコミュニティに使われてきた経緯がある。

HijackThisはVisual Basicをベースに開発されており、Windows上で動作する。レジストリやスタートアッププログラムをスキャンし、ログをレポートとして作成する。HijackThisは分析だけでなく、マルウェアの疑いがあるファイルを消すこともできるが、出力されたレポートの内容はユーザが判断しなければならない。ログを公開して他のユーザに助言を求められるようフォーラムサイトがいくつか存在する。

今回、HijackThisが公開されたことでデベロッパはソースコードの取得や必要な機能の改良・改善、追加などを自由に行えるようになる。また、トレンドマイクロは元のソースコードをコピーして維持し、それを改良することで最新のHijackThisにアクセスできるようにするとしている。