ガートナージャパンは、豪ガートナーが示したiPad等のタブレット端末向けビジネスアプリケーションカテゴリのトップ10を発表した。

ガートナーは同発表において、タブレット向けアプリケーションは当初の個人向け生産性向上ツールの段階を超え、「管理が容易かつセキュアなビジネス・アプリケーションへと移行しつつある」という見解を示している。

同社バイスプレジデント兼最上級アナリストのデイヴィッド・ウィリス(David Willis)氏は、現在ビジネスアプリケーションのベンダー各社がタブレットに対するユーザーのニーズに応えようとしていることについて、「成功の鍵となるのは、既存のデスクトップやブラウザの環境をそのままコピーするのではなく、タブレット環境に合わせてアプリケーションに求められる要素を見直すこと」であると述べている。

同社では、2011年のタブレットとスマートフォンの販売台数はPCの市場を44%上回り、2014年末までにモバイルOSの利用台数が従来のPC向けOSの利用台数を上回ると予想している。

同社が発表した、タブレット向けの商用ビジネスアプリケーションカテゴリトップ10は下記の通り。

1 セールス・オートメーション・システム 顧客向けカタログ、セールス・プレゼンテーション、受発注システム
2 ビジネス・インテリジェンス (BI) マネジメント・ダッシュボードと共に分析機能およびパフォーマンス管理アプリケーションを提供
3 コンテナ化された電子メール ビジネスのメッセージング環境と個人の電子メールを分離
4 ミーティング用のコラボレーション・アプリケーション
5 ファイル・ユーティリティ 共有および文書配布
6 エンタープライズ・アプリケーション全般 CRM、ERP、SCM、メッセージングをサポート
7 医療支援システム 医師、看護師、理学療法士をサポート
8 ホスティング形式の仮想デスクトップ・エージェント 従来のデスクトップ・アプリケーションおよび環境をリモートからセキュアに運用、提供
9 ビジネスに対するインテリジェントな知見を提供するソーシャル・ネットワーキング・アプリケーション
10 役員向け資料 文書とレポートのセキュアな配布をサポート

また、モバイル・デバイスを管理するIT管理システムも、今後成長が見込まれる分野であるとしている。