Kindle Fire

米Amazon.comが1月31日(現地時間)に発表した2011年第4四半期(10月-12月)決算は、売上高174億3000万ドル (前年同期比35%増)の増収だったが、純利益は1億7700万ドル(希薄化後1株あたり0.38ドル)で、前年同期の4億1600万ドル(同0.91ドル)から58%減となった。

2011年12月31日までの9週間のホリデーシーズンに、Kindleデバイスの販売台数は前年同期比177%増だった。Kindleデバイス新製品の好調な売れ行きが売上高を押し上げた形だが、AmazonはKindleデバイス本体の価格を抑えて販売し、コンテンツ販売で長期的に利益を得る戦略を採っている。現在のKindleデバイスの上位モデルであるAndroidタブレット「Kindle Fire」は、デュアルコア・プロセッサやカラーIPSスクリーンを搭載して199ドルだ。アナリストから原価割れの可能性が指摘されるほど低価格で販売されており、12月期のKindleデバイスの伸びは利益にむすびつかなかった。また、発送コストが前年同期の10億9000万ドルから16億5900万ドルに、テクノロジーおよびコンテンツ関連の支出が5億1900万ドルから8億6200万ドルに増加しており、Amazon Primeメンバーの増加やコンテンツサービス事業の拡大なども減益の要因となった。

2011年通期では、売上高が480億8000万ドルで前年同期比41%増、純利益は6億3100万ドルで同45%減だった。

2012年第1四半期(1月-3月)については売上高が120億ドル-134億ドル、営業利益(損失)が2億ドルの損失から1億ドルの利益になると予測している。