2012年7月1日(日曜日)に3年半ぶりとなる「うるう秒」の調整が行われる。日本の標準時の維持・通報を実施している独立行政法人 情報通信研究機構(NICT)は1月31日、日本標準時にうるう秒の挿入を実施する予定であることを発表した。

今回のうるう秒の調整は、2012年7月1日に行われ、同日の午前8時59分59秒と午前9時00分00秒の間に「8時59分60秒」が挿入される。

うるう秒の調整は、地球の回転の観測を行う国際機関「国際地球回転・基準系事業 (IERS : International Earth Rotation and Reference Systems Service)」が決定しており、これを受けて世界で一斉にうるう秒の調整が行われている。

日本においては、総務省およびNICTが法令に基づき標準時の通報に係る事務を行っており、IERSの決定に基づきNICTにおいて日本標準時にうるう秒の挿入が実施される。今回NICTでは、1月5日のIERSのうるう秒挿入の決定を受け、7月1日に日本標準時にうるう秒の挿入を実施するもので、3年半前の2009年1月1日にうるう秒の調整が行なわれて以来の実施となる。

また、1月16日~20日に開催された国際電気通信連合 (ITU : International Telecommunications Union)の無線通信総会において、うるう秒廃止に関する改訂勧告案が審議されたが、継続審議を支持する国が大勢であったため、ITUにおいて引き続き審議されることとなり、当面の間はうるう秒の調整が行われることとなっている。

今回のうるう秒挿入は夏目前の7月1日(暦の上での立夏は過ぎているが)。「あの夏で待ってる」人も多いと思うが、今年の夏は1秒遅れでやってくることになりそうだ。