縁あって南アフリカを訪れ、まずサファリでは間近で観察できる動物たちに感動。しかし、南アフリカはこんなもんじゃない。今回の滞在の中で一番印象的だったのが「サマラ」という場所だ。
少々乱暴だが、簡単に表現すると、アフリカの大自然の中に「ラグジュアリーさ」と「国立公園」を持ってきたら、こんなリゾート地が出来上がりました、といった感じ。僕自身、ただただ「すごい…」という言葉しか出てこなかった。他国の記者たちだって、感嘆詞を並べてずっとうっとりしていたぐらいだ。
動物たちの生活の場でもあるサマラ
南アフリカの東ケープ州に位置するリゾート地であるサマラは、何がすごいってまずその広さ。敷地面積はおよそ2万7,000ha。数字だけだと大きさがイマイチ伝わらないかもしれないが、東京ディズニーランドの529個分といえば、その広大さが少しは伝わるだろう。
これだけ広いリゾート地なのだから、大規模な森林の伐採をして切り拓いた観光地といった先入観を持つかもしれないが、それは間違い。ここは、自然や動物に関しては極力手を付けず、そのままの状態で残すよう努めている。動物に関しても限りなく自然の状態に近く、ゆえにお目当ての動物に出会えないこともあるし、チーターの餌食となったガゼルの骨をツアー中に発見することだってある。ここは、動物たちが生きる場なのだ、と実感する。
サファリツアーの道も舗装はされていないので、アップダウンの激しい道なき道を進むことになるが、それもまた日本では味わえない非日常的な高揚感を覚える。