Integrated Device Technology(IDT)は、携帯基地局設備向けに、低消費電力かつ低歪みの無線周波数(RF)から中間周波(IF)へのミキサ「F1150」および「F1152」を製品化し、アナログ無線インフラ向けポートフォリオを拡張したと発表した。

2製品は、システムの3次相互変調(IM3)のパフォーマンスを改善し、消費電力を削減することで、サービス品質(QoS)を向上し、4G無線インフラのアプリケーションにおける信頼性の改善と筐体の小型化を可能にすると同社では説明している。

また、+42dBmの線形性の3次インターセプト・ポイント(IP3O)による高い相互変調削減性能を備えた、低消費電力かつ低歪みのデュアルRF(1700MHz~2200MHz)からIFへのミキサで、4G無線基地局で使われる多重キャリヤ、多重モードの無線システム向けに、標準的なミキサ比で消費電力を40%以上削減し、発熱を低減することで、RFカード上のヒートシンクへの要求を緩和することが可能だ。さらに15dB以上改善されたIM3歪みによって、より高い信号対雑音比(SNR)が得られるため、フロントエンド利得の向上によるパフォーマンスの改善が可能となっている。

なお、F1150がハイサイド・インジェクション品、F1152がローサイド・インジェクション品となっている。F1150とF1152は、低雑音でデジタル制御のIF可変利得アンプ(VGA)であるF1200と補完し合う製品となっており、パッケージは36端子の6mm×6mmのQFNを採用し、特定の顧客向けにサンプル出荷を開始しているという。

低消費電力・低歪みミキサー「F1150」および「F1152」の製品イメージ