カナダのResearch In Motion (RIM)は11月29日(現地時間)、モバイル端末管理ソリューションの「BlackBerry Mobile Fusion」を発表した。これは企業などがモバイル端末を業務に導入する際、社内システム連携や端末の管理などをサーバ側で一元管理可能にするもの。従来はBlackBerry向けに提供されていたソリューションだが、Mobile FusionではAppleのiOSからGoogleのAndroidまで、スマートフォン/タブレットを交えたさまざまな種類のモバイル端末を一元管理できるようになっている。

こうしたデバイス管理ソリューションは一般に「Mobile Device Management (MDM)」と呼ばれている。社内のアプリケーション連携だけでなく、端末の資産管理や設定管理、VPN接続等の制御、素府中コンソール、セキュリティポリシーによる端末運用、盗難や紛失時のリモートロックやワイプなど、端末を包括管理する仕組みを提供する。従来までRIMではBlackBerry Enterprise Server (BES)というBlackBerry端末向けのシステム連携/端末管理ソリューションを提供していたが、これをAndroidやiOSにまで拡大したものだといえばわかりやすいだろう。以前までであれば企業でのモバイル端末一括導入はBlackBerryのみといったケースも多かったが、最近では複数のプラットフォームだけでなく、異なる種類の端末やOSバージョンも混載するケースが増えており、MDMベンダーはそれに応じたマルチプラットフォーム管理ソリューションをリリースし、その対応についてアピールしていた。RIMもまた、情勢の変化に応じてBESの汎用性の高めたソリューションの提供を開始したのだと考えられる。

同社によれば、Mobile Fusionは現在のところ早期ベータの段階で、一部企業顧客への提供でテスト運用を行っているという。今回の発表に合わせてクローズドベータのユーザー募集を開始し、1月にも運用をスタートする計画だ。なお、製品の正式ローンチは3月末を見込んでいるという。

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Research In Motion (RIM)