Firefox web browser - Faster, more secure & customizable

Mozillaが定期的に公開しているレポートで最近公開された「Firefox/Gecko Delivery Meeting Minutes: 2011-10-26 « Meeting Notes」に、なぜかほかのブラウザの動向がまとまっている。ここ最近の状況から特に興味深い部分だけがうまくまとまっており参考になる。掲載されている情報から特に興味深い部分を要約すると次のとおり。

  • Chrome 15安定版の登場。Chrome Web App StoreのUIが更新されている。このバージョンの最大の特徴はタブパネルのUIの改善と、アプリストアのインテグレーションにある。アプリストアではレビューアのGoogle+ページがそれぞれのレビューにリンクされるようになった。
  • Chromiumがバージョン17へアップグレードされた。最近の変更点としてはダウンロードに対するより詳細なタイミング操作の提供、HTTPパイプライン機能の導入、2GBを超えるサイズのビデオ再生への対応、Krakenにおいて29%の高速化を実現するJITの改善など。
  • 最新のOpera α版の登場。Webページに「ページ」の概念を導入するための新しいCSS機能「Opera Reader」のデモンストレーションあり。ブラウザからカメラ入力を得るためのgetUserMedia APIのサポートおよびすべてのWebGLグラフィックに対するフルハードウェアアクセラレーションサポート予定の発表など。
  • AmazonがAmazon Silkのプロモートを進めており、Kindleアプリのようにさまざまなプラットフォーム向けにSilkブラウザが登場する可能性がある。

特に注目されるのは「Opera Reader」と「Amazon Silk」が取り上げられている点にある。Opera ReaderはCSSレベルでページを表現しよういうもので、iPadなどのタブレットデバイスを強く意識したものになっている。Amazon SilkはKindle向けのブラウザだ。Amazon側がキャッシュを提供することでKindleといったデバイスですら高速なWebページの表示を可能にするという。

MozillaはAndroidを基本としてスマートフォンやタブレットデバイスへのコミットメントを急速に強めている。「Opera Reader」や「Amazon Silk」がレポートに登場した背景には、こうした分野に対する注力が高まっていることが理由としてあるものとみられる。