米IBMは10月25日(米国時間)、新CEOにVirginia M. Rometty氏を任命したことを発表した。Rometty氏は2012年1月1日よりCEO兼社長として、巨人IBMを引っ張ることになる。現CEOのSamuel J. Palmisano氏はCEO職を引退し、会長にとどまる。

2012年1月よりIBMのCEOに就任するVirginia Rometty氏(右)、左は現CEOのSamuel Palmisano氏

Rometty氏は54歳で、現在は上級副社長としてセールス・マーケティング・戦略グループを率いている。同氏は世界170市場の売上、収益、顧客満足に責任を持ち、グローバルの業績と戦略の両方を統括。2010年の売上高は990億ドルを上回ったという。

入社は1981年。システムエンジニアとして入社後、管理職に昇格した。IBMが誇るサービス事業であるIBM Global Business Servicesの編成に寄与し、2002年のPricewaterhouseCoopers Consulting(PwC)の買収と統合で重要な役割を果たした。1月にCEOに就任すれば、IBMとして初の女性CEOとなる。

新人事の下、Palmisano氏は2002年より勤めたCEO兼社長職を退く。IBMのCEOは歴代、60歳で退いており、Palmisano氏も今年60歳を迎えた。Palmisano氏の下、IBMはPCなどの一部ハードウェア事業を整理し、サービスとソフトウェアにシフトした。この戦略は成功し、IBMは業績を好転させてEPS(1株当たり利益)は約5倍に膨れたという。