凸版印刷とサントリーフーズは共同で、省電力の電子ペーパーサイネージ「まちコミ」を搭載する自動販売機を開発。仙台市の協力のもと仙台市内の仮設住宅7カ所で、地域情報インフラとして活用する可能性を探る実証実験を9月26日から開始したと発表した。

電子ペーパーサイネージ「まちコミ」は、凸版印刷が提供する低消費電力の電子ペーパーを活用した新しい情報配信サービスで、地域に密着したニュースや天気予報などの情報とともに広告情報を配信する。「まちコミ」に利用されている電子ペーパーは、電源を切っても最後に表示した画像を保持できるため、災害に伴う停電時でも直前の情報を発信し続けることができ、被災地での情報発信を行う防災用途の表示装置として有望視されているという。

仮設住宅に設置された『「まちコミ」自動販売機』

ニュースや行政情報など、地域コミュニティに関する情報を配信

今回の実証実験では、サントリーフーズの自動販売機に、凸版印刷の「まちコミ」を搭載して開発した、『「まちコミ」自動販売機』を仙台市の仮設住宅7カ所に設置し、ニュースや行政情報など、地域コミュニティに関する情報を配信する。生活者の身近にある自動販売機を活用して情報配信を行うことで、デジタルデバイスなどの有無に関係なく、幅広い世代の地域住民が、生活に有用な情報に接触できるという利点があるという。

両社は、実証実験により地域コミュニティの活性化を支援し、地域住民に情報を届ける、地域に欠かせない地域情報インフラとしての効果を検証する。

実験期間は、2011年9月26日~2012年3月末の予定で、情報としては仙台市からのお知らせ、仙台市消費生活センターからのお知らせ、コミュニティ情報、みんなの安全☆安心(宮城県警、ニュース)などを提供。

今回の実験で凸版印刷は、「まちコミ」の提供、「まちコミ」自動販売機の開発、コンテンツ管理・配信を行い、サントリーフーズは自動販売機の提供、と「まちコミ」自動販売機の開発を行う。