――現在では、片岡さんの中に渚像は完成しているのですか?

片岡「あまり難しく考えないで演じるのが、一番渚に近づくんじゃないかなって思っています」

大谷「私の場合、最初に自分で作った"たける"というキャラがあったのですが、それがまったく監督さんの思っていたものと違っていたんですよ。それまで私は、カッコいい男の子の役はやったことがあったのですが、たけるのように、小さくて、可愛い男の子を演じたことがなかったので、どのようにしたらいいかがわからなかったんですよ。私に対して求められているのはどんなことだろうって考えたとき、これまでカッコいい子しかやったことがないので、やはりそういった部分も入れたほうがいいだろうなって思ったのですが、テストのときに水島監督から『ちょっと大人すぎる』と言われてしまい、それで、自分が作ってきたものを捨てて、ラステスのときにガラリと変えてみたら、『あ、そっちだね』って(笑)」

――せっかく作ったキャラが(笑)

大谷「私の悩んできた3カ月間は何だったんだろうって(笑)。なので、最初は探り探りという感じで、シリーズ半ばを越えたあたりになって、やっとキャラが固まってきた感じでした」

――ちなみに、金元さんと片岡さんには、水島監督から何か指示のようなものがありましたか?

金元「私はオーディションのときに、『とにかく自然に』って言われました」

片岡「渚については、『もっとボーイッシュにして』というのと、『そんなに男の子っぽくしないで』という2つの指示がありました(笑)。"普通"に演じようとしているのに、どうしてもどちらかに寄ってしまうんですよ。あまりキャピキャピせず、本当に"普通"に日常を暮らしている女の子というラインを掴むのがかなり大変で、いろいろなアドバイスをいただきながら、役を作っていった感じですね」

――第2期シリーズで何か期待する展開などはありますか?

片岡「希望的観測でいいですか?」

――完全に個人的な希望でOKです。どのように展開するかはまったくわからないので

金元「やっぱりタイムマシンですね(笑)」

片岡「急に10年後の話、みたいなのをやりたいね」

金元「パラレルな世界でも、早苗の夢だったことにすれば何とかなるかなって(笑)」

――夢オチですか

片岡「急に王子様とお姫様みたいな話が始まって、最後は『あれ? 夢?』みたいな(笑)」

金元「そんなのも全然ありですよね」

片岡「すごく真面目に怖い話を作ってもらうのも面白いかもしれません。イカちゃんの侵略とか」

大谷「本当に侵略しちゃうんだ(笑)」

金元「ネットとかを使ってジワジワと侵略したり……」

片岡「本当に侵略されて、もうこの世界はオシマイだ! みたいな感じになるんですけど、結局はイカちゃんの夢だったり、渚の夢だったり(笑)」

大谷「本当に自由だね(笑)」

金元「イカちゃんなら、何をやっても成立しちゃう感じがありますよね」

片岡「目一杯、遊んだ話を作っていただきたいです」

大谷「劇中劇みたいなのもやりたいですね。イカ娘のメンバーで、たとえばシンデレラのお話をやってみるのも面白いかなって思います。配役もめちゃくちゃで、絶対にこのキャラがこの役はやらないよね、みたいな感じで(笑)」

片岡「悟郎がシンデレラとか?」

大谷「そうそう(笑)。誰が何をやるのか、まったく予想がつかない感じでやってみたいです」

片岡「全編ミュージカルでやってみるというのも……」

金元「それも面白そうですね」

片岡「そんな自由な展開を期待しています(笑)」

(次ページへ続く)