IDC Japanは9月6日、2011年第1四半期の出荷実績と市場動向に基づいて予測した、国内仮想化サーバ市場の最新予測を発表した。それによると、2011年の仮想化サーバ出荷台数は9万3,096台で、前年比3.0%増加の見込み。

2011年の国内仮想化サーバ出荷台数は、東日本大震災の影響から国内サーバ市場全体のマイナス成長を背景に、1桁台前半の成長にとどまる見込み。2015年には、出荷台数が12万6,932台、出荷額は1,413億400万円になると予測。2013年まではプラス成長を維持するものの、2014年はx86サーバの更新需要の谷間にあたり、サーバ市場そのものが影響を受けるため微減の見込み。ただし、2015年には再びプラス成長に復帰すると見ている。また、2011年のサーバ出荷台数に占める仮想化サーバの比率は16.3%で、2015年にはこれが23.0%に達すると予測している。

同社サーバリサーチマネージャーの福冨里志氏は、「仮想化サーバはサーバ市場全体の出荷動向に関わりなく高成長を続けてきたが、中長期的には国内サーバ市場全体の成長率に収斂してゆくことになる」と述べている。

なお、同調査における「仮想化サーバ」は仮想化環境を構築するために出荷されたサーバと定義されており、仮想化ソフトウェアの出荷金額ではない。

国内仮想化サーバー市場 出荷台数予測(2010年~2015年) 資料:IDC Japan