米イリノイ州シカゴにあるChicago Tribune本社。Tribune Company本社でもある

Chicago TribuneやLos Angeles Timesなどの発行で知られる米大手新聞社グループの米Tribune Companyが、自社媒体の購読者に対してタッチスクリーン型のAndroidタブレット端末を配布する計画だと米CNNが8月9日(現地時間)に報じている。タブレットには同社媒体を購読できるアプリがプリインストールされ、無料または割引価格での提供となるようだ。つい先月にもフィラデルフィアの地元紙が同様の計画を発表しており、こうしたトレンドは少しずつ拡大を続けている。

同件はTribuneの複数の関係者からの話を基にしており、現時点で同社からの正式発表は行われていない。だが先月のレポートにもあるように米Philadelphia Media Networkがほぼ同様の計画を発表しており、Tribuneの計画もまたこれにならったものである可能性が高い。対象となるユーザーはTribune媒体の購読者で、無料または大幅に割引きが行われた状態でタッチスクリーン型のAndroid端末の配布が行われるという。またタブレットを導入するユーザーに対しては、別途提携携帯キャリアとのデータ通信契約を結ぶ必要がある可能性もあるという。現在TribuneではiOSデバイスやAndroidデバイス向けのコンテンツリーダーアプリを提供する一方で、AndroidタブレットのHoneycombに最適化されたアプリのリリースはいまだ行っておらず、こうしたアプリの開発も含めて今回の計画が水面下で進行しているものとみられる。

なお、CNNではリリース時期の目安などについては報じていない。だがPhiladelphia Media Networkに続いてTribuneと、少しずつ新聞社のタブレット戦略が明らかになりつつあり、こうしたトレンドは遠からず他の媒体にも順次波及していくだろう。