Consoleの使い方とカスタマイズ

日本語環境が整ったところで、Consoleの使い方やカスタマイズ方法を解説しましょう。まずはタブの作成方法ですが、ツールバーの左側にある<New Tab>ボタンをクリックするか、ウィンドウ内を右クリックすると表示されるメニューから<File>→<New Tab>→<Console 2>とクリックすることで、新しいタブが作成されます(図21)。

図21 ボタンやメニューから新規タブを作成できます

また、タブに対する透過設定を事前に設定する場合、あらかじめダイアログで設定を行いましょう。[Ctrl]+[S]キーを押すと開くダイアログの「Tabs」で設定を行います。本設定箇所は初期値、または特定タブに対するシェルや背景画像の設定項目が用意されていますので、壁紙を指定する場合は<Image>を選択して画像ファイルを選んでから、スライダーで濃度を調整。透過効果を加える場合は<Wallpaper>を選択し、同じくスライダーで透過度を調整してください(図22~25)。

図22 [Ctrl]+[S]キーを押してダイアログを起動し、ツリーペインで<Tabs>をクリック。<Background>タブで<Image>を選択して<...>ボタンで画像ファイルを選択。「Position」のドロップダウンリストから「Stetch」を選択して<OK>ボタンをクリック

図23 Consoleを再起動するか新しいタブを開くことで、背景画像が表示されるようになります

図24 同一の設定箇所で<Wallpaper>を選択し、スライダーを右方向に動かして、数値を「100」程度に変更してから<OK>ボタンをクリックします

図25 Consoleを再起動するか新しいタブを開くことで、透過効果が有効になります

このタブに関する設定は、独自のタブに対するシェル指定も可能です。<Add>ボタンで新たなタブ設定項目を追加し、アイコンや起動するシェルなどを指定すれば、用途に合わせたタブ(シェル)を起動することも可能です。今回はPowerShellを起動していますが、使用するシチュエーションに合わせて見栄えを変更したタブ項目を用意すれば、作業効率も高まるでしょう(図26~28)。

図26 <Add>ボタンをクリックし、「Title」のテキストボックスでタブ項目の名称を変更します。あとは各<...>ボタンで起動するシェルや使用するアイコンを選択して<OK>ボタンをクリックします

図27 ボタンやメニューから、新たに作成したタブ項目を呼び出します

図28 このようにPowerShellもConsole内で起動できます

Consoleを使いこなす上でポイントとなるのが、ショートカットキーの設定です。設定ダイアログの<Hotkeys>で各キーが定義されており、初期状態では新しいタブの作成として[Ctrl]+[F1]~[F10]キー。タブの切り替えとして[Ctrl]+[0]~[9]キーが割り当てられています(図29)。

図30 設定ダイアログの<Hotkeys>では、ショートカットキーの確認・設定が可能です

例えば新規タブ用キーとして[Ctrl]+[N]キーを割り当てれば、タブを閉じる[Ctrl]+[W]キー(初期状態で割り当て済み)と一緒に使うことで操作性も向上するのではないでしょうか。また、コマンドプロンプトにクリップボードの内容をペーストするには右クリック一発で済みますが、Consoleの場合は[Shift]+[Insert]キー(初期状態)を押さなければなりません。これはConsoleの右クリックにメニュー表示機能が割り当てられているのと、ターミナル(端末)で良く使われるキーアサインだからでしょう。もちろん本ショートカットキーも変更できますので、ご自身の指が覚えているキーアサインに変更することをお勧めします。

Consoleの本格運用にあたって設定しておきたいのが、メニューバーやツールバーの非表示設定。作業スペースを広く取るために、不要な描画スペースを消しておきましょう。これらはメニューバーの<View>メニューからチェックを外すことで設定できますが、不慣れな間はメニューバーを参照する場面も少なくありません。前述のようにConsoleのメニューバーは、ウィンドウ内を右クリックすると現れるメニューで代替えできますので、同操作に慣れておくことをお勧めします(図30)。

図30 メニューバーやツールバー、ステータスバーを非表示にした状態。各バーの表示/非表示はウィンドウ内を右クリックすると現れるメニューから切り替えられます

最後にスタートアップフォルダーとしてユーザーフォルダーを選択すれば、そのほかの設定は初期状態のままで十分でしょう。以上でConsoleの紹介・解説を終えますが、実際に使ってみるとお判りのとおり、通常のシェル(コマンドプロンプトやPowerShell)からConsoleに乗り換える際に影響を受けるのは、キーアサイン周りに限られます。この点も前述のようにショートカットキーのカスタマイズで対処できますので、コマンドによる作業が多い方は是非Consoleを導入し、コマンドラインを強化してください。

阿久津良和(Cactus