テラスカイ・キヤノンMJ・グロービア、Salesforceのクラウドサービスで協業

テラスカイとキヤノンマーケティングジャパン、グロービア インターナショナルは8月3日、セールスフォース・ドットコムの「Salesforce CRM/Force.com」と連携したクラウドサービス分野で協業することを発表した。

これにより、テラスカイのSalesforce画面設計ツール「SkyVisualEditor」とキヤノンのクラウド型帳票サービス「Canon Business Imaging Online 帳票サービス」を連携するサービスが8月22日より提供され、同サービスとSalesforce上で稼働するグロービアのERPサービス「gloviaオーダーマネジメント」の連携が行われる。

テラスカイ 代表取締役社長の佐藤秀哉氏は、「クラウドサービスは今後、基幹システムに近い部分で使われていく。ただし現時点では、基幹システムをクラウドサービスに移行するために必要な機能が揃っていない。今回の協業では、出力と開発環境に関する機能を提供する。『基幹業務をクラウドで』を合言葉に協業を進めていきたい」と述べた。

キヤノンマーケティングジャパン ドキュメントソリューション企画部 部長の小野寺浩氏は、今回の協業について、「Salesforceのサービスの出力は、データを一覧にしたリストかExcel/CSVファイルのみで、日本のユーザーのニーズにこたえきれていない。そこで今回、Salesforce CRMの画面からボタンをワンクリックするだけで帳票が作成できるようにした」と説明した。

また同氏は、「すでに他社が提供しているSalesforceのクラウド帳票サービスは、ファイアウォールを越えられないため、ユーザーのPCにデータをダウンロードして印刷する必要がある。これでは、PCにプリンタのドライバをインストールする必要があり、管理者はプリンタドライバを管理しなければならない。クラウドを介して出力を行うので、速度も落ちるなど、さまざまな課題がある。当社のサービスはこうした課題をすべて解決する。デバイスメーカーだからできること」と、競合に対する同社のサービスのアドバンテージをアピールした。

SkyVisualEditorとCanon Business Imaging Online 帳票サービスの連携の具体的な内容は2つに分けられる。1つは、前述したように、SkyEditorを用いて作成した帳票画面にワンクリックで帳票の印刷が可能なボタンがつけられるようになったことだ。テラスカイの佐藤氏は、「ボタンがつけられるようになった以上に、SkyEditorで作成した画面の定義情報をキヤノンの帳票ツールであるimageWARE Form Managerに渡せるようになったことの意義は大きい」と語った。

この連携サービスはグロービアのgloviaオーダーマネジメントとも連携する。Canon Business Imaging Online 帳票サービスとの連携によりキヤノンが提供を予定している数十種類テンプレートを用いて帳票をカスタマイズすること、また、SkyVisualEditorとの連携により入力画面をコーディングすることなくカスタマイズすることが可能になる。

各サービスの価格は、SkyEditorの1ユーザー当たり月額料金が2,000円から、Canon　Business　Imaging　Online　帳票サービスの10ユーザー当たりの月額料金が1万5,000円から、glovia　OMの1ユーザー当たりの月額料金が7,500円からとなっている。