SAS Instituteはこのほど、分析プラットフォームの最新版「SAS 9.3」の提供を開始すると発表した。今回、大量のデータの管理・分析に関する機能が強化されている。同製品の国内での提供は2011年第3四半期の予定。

最新版では、Big Dataと呼ばれる大容量のデータの分析を行うための機能が強化されている。具体的には、ビジネス上のトランザクション、ソーシャルメディア、位置情報、マルチメディアなど、膨大な構造化および非構造化データを処理することが可能になった。これにより、サンプリングに頼らずに、保有するすべてのデータを分析して洞察を導き出せるようになった。

今回、未知のパターン・機会・洞察を発見する予測分析・データマイニング製品群「SAS Data Management」、大量のテキストデータにおける情報を最大化する「SAS Text Analytics」、計画を改善するために将来の起こりうる行動の範囲を理解する「SAS Forecasting」でも機能拡張が行われている。

SAS Data Managementではセキュリティ、データの整合性確保の機能が強化されたことで、ヘルスケア業界における患者情報のプライバシー保護、不要な情報開示の防止を支援する。

そのほか、予測モデリングアルゴリズムが強化されたことで、政府機関の徴税効率の改善、不正対策、公共サービスの向上に貢献する。