富士通は7月7日、みかん栽培や加工品を手がける早和果樹園(和歌山県)と共同で、スマートフォンやクラウドを活用してみかん栽培の生産性向上を図ることを目的とした実証実験を開始したことを発表した。

みかん生産の現場では、長年積み重ねてきたノウハウや従業員の経験をもとに高品質なみかん栽培が行われてきたが、作業の標準化や各作業コストの数値化、ベテラン従業員のノウハウ継承といった課題があった。

今回の実証実験は、クラウドサービスやセンサー、スマートフォン、PCなど情報通信技術を活用することで、作業内容やコストの可視化などが実現されるため、人材育成や地域活性化といった効果が期待されている。

具体的には、園内に設置したセンサーで気温や降水量、土壌温度などのデータを収集しデータセンターに蓄積、同時に今回の実証実験用のアプリがインストールされたスマートフォンを持った従業員が作業内容や気づいたことを登録する。またこのアプリは、GPS機能を用いて従業員の作業場所や園内移動履歴も登録できるようになっている。

蓄積されたデータは、園内の5,000本におよぶ樹木の一本ごとに割り当てられたIDナンバーとの関連付けが行われ、育成状況や病害虫の発生状況などを詳細に管理することが可能となる。

従業員が利用するスマートフォンアプリ

園内に設置されたセンサーとアプリを利用する従業員

この実証実験には富士通の持つクラウド・コンピューティング技術や富士通研究所のセンサー技術、スマートフォン向け専用アプリケーションが活用され、気象や育成データ、過去データは和歌山県農林水産総合技術センター果樹試験場から提供される。