去る4月27日(水)、東京ミッドタウンにて「言葉のデザイン2010」第7回の研究会が開催された。今回のテーマは「印刷とweb/文字を透視する」。ディレクターを務めるのは、グラフィックデザイナーの原研哉と永原康史の両名。

ゲストスピーカーとして、セミトランスペアレント・デザインの田中良治氏と、アドビ システムズの山本太郎氏を招き、前者にはウェブデザインにおけるタイポグラフィのあり方を、後者には書物を組み立てるための下部構造についてを、それぞれ語っていただいた。

「一見すると、お二人はまったくかけ離れた活動をしているように見えます。しかし、実は深いところでつながっている気がします。それが何なのか、今日のお話の中から見えてくればいいなと考えています」(原研哉)

「お二人の活動に対しては、タイポグラフィにおける“センター”と“エッヂ”という印象を持っています。どちらがセンターで、どちらがエッヂなのか。それはわかりませんが(笑)、それぞれのアプローチから、タイポグラフィの本質的な強さを汲みとっていただければと思います」(永原康史)