独Software AGは5月23日(ドイツ時間)、オープンソースのJavaキャッシュ/クラスタ技術を開発・提供する米Terracottaを買収することで合意したと発表した。買収金額など詳細は公開されていない。買収は2011年6月中に完了を見込む。

Software AGはビジネスプロセスなどのミドルウェアを専業とするベンダー。「webMethod」「ARIS」などのビジネスプロセス管理製品や、「Adabas」といったデータベース管理システム製品を持つ。一方のTerracottaは2003年創業のオープンソースベンダーで、Javaキャッシュ技術「Ehcache」、ジョブスケジューラ「Quartz Scheduler」、Webアプリ向け高可用性ソリューション「Web Sessions」などの製品を提供している。なかでも、2009年買収により獲得したEhcacheは100万人以上の開発者が利用しているという。

Software AGはTerracotta買収により、同社のインメモリ技術を製品スタック全体に組み込み、製品ターゲットをエンタープライズに拡大する。インメモリによりデータへのアクセスが1000倍高速になり、リアルタイムでのデータ分析が可能になるとしている。同時に、クラウドや仮想化も強化し、PaaS提供に向けた下地としていく考え。

両社によると、既存のオープンソースコミュニティへの支援は継続するとしている。