NXP Semiconductorsは、I2Cインタフェースおよび3328ビットユーザーメモリを実装した「UCODE I2C ICチップ」を発表した。同製品は、すでにサンプル出荷を開始しており、2011年後半に量産出荷を開始する計画となっている。

I2Cインタフェースおよび3328ビットユーザーメモリを実装した「UCODE I2C ICチップ」(SOT1193パッケージ:1.6mm×1.6mm×0.5mmを採用)

同製品は、Gen2 UHF の能力を組み込みシステムに実装したもので、I2Cバスを通じて無線リーダーとマイクロプロセッサ間の双方向通信を可能にするもので、 UCODE I2Cによって電子機器をリモートから設定やカスタマイズできるようになり、対象機器の電源がオフの状態であっても無線データ交換や物流管理が可能となる。

20年のデータ保持期間と5万サイクルの書き込みが可能な3328ビットのEEPROMを実装しており、電源を入れる際に組み込みマイクロプロセッサへのアップデートをアップロードすることが可能だ。またハイパフォーマンスなパッシブUHFインタフェースの2つのフロントエンドはそれぞれ別々にオン/オフが可能なほか、RFインタフェースまたはI2Cインタフェースも別々にオフにすることができる。

主要分野としてはスマートフォン、タブレット、ミュージックプレーヤー、ゲームなどの家電機器メーカー、代理店、小売業者などが挙げられ、消費期限の短い食品や製薬のRFIDデータロガー、センサなどと連携させることで、製品がサプライチェーンを移動する際の温度や湿度、圧力、衝撃などの情報を追跡、モニタリング、記録することができるようになるほか、各電子機器を固有の96ビット(48ビットのシリアル番号を含む)タグID(TID)によって追跡することができることから、例えば「スマートシェルフ」のような無線センサアプリケーションに活用して、I2Cインタフェースを通じて価格や割引などを更新し、陳列棚の電子ディスプレイを簡単にモニタリング、管理などを行うことが可能となる。