National Instruments(NI)の日本法人である日本ナショナル・インスツルメンツ(日本NI)は、エレクトロニクス業界に影響をもたらす次世代テスト・計測動向についての調査をまとめたWebサイト、「自動テストの展望:2011(2011 Automated Test Outlook)」を発表した。

同サイトには、現在のテスト/計測アプリケーションを形作っているイノベーションとテクノロジについて同社が調査した結果が記されており、家庭用電化製品、自動車、半導体、航空宇宙、医療機器、通信などの業界でのテスト/計測アプリケーション動向を取り上げている。

同調査結果は、教育界や産業界における研究結果、ユーザコミュニティや顧客調査、およびビジネスインテリジェンスや顧客諮問委員会の報告に基づいたもので、そうしたデータをもとに、同サイトではテスト・計測分野における経営・技術両面での難題に対処するための次世代動向について紹介を行っている。

ビジネス戦略、アーキテクチャ、コンピューティング、ソフトウェア、およびI/Oの5つのカテゴリに分かれており、組織的なテストインテグレーションとして、検証と製造テストを統合する場合、基本方針や工程、人材、技術などの変更点に重点を置く必要があることについて解説しているほか、システムソフトウェアスタックとして、統合性の高いソフトウェアフレームワークで、計測機能を追加しテスト時間を短縮できる柔軟性に優れたシステムアーキテクチャを実現できることが解説されている。

また、異種コンピューティングとして厳しさを増す解析・処理要件に対処するため、今後のテストシステムは様々なタイプの処理ノードを備えることが必須となることや、IP to the PinとしてFPGAのIPを設計とテストの間で共有することで、設計の確認と検証にかかる時間を短縮し、製造テストの速度と故障検出率の向上が可能となることなども解説されている。