村田製作所は、温度ドリフト性能の改善により角速度検知能力を向上させた圧電振動ジャイロ(従来製品であるENCシリーズの改良品「ENC-03RC-10-R」)を開発したことを発表した。ENCシリーズは室内用ラジコンヘリなどに搭載されており、同改良品を用いることで、より安定した飛行が実現できるようになるという。

温度ドリフト性能の改善により角速度検知能力を向上させた圧電振動ジャイロ「ENC-03RC-10-R」

同製品は1個のセンサで1回転軸方向を検出するもので、今回、室内用ラジコンヘリに求められる温度ドリフト性能を向上させ、温度変化による出力の変化を従来品比で50%以下に削減することに成功している。

主な用途としては、デジタルカメラやデジタルビデオカメラの手ぶれ補正やゲームコントローラのモーション検知、室内用ラジコンヘリの姿勢制御としており、特に室内用ラジコンヘリ分野では市場シェアの約9割を占めているとしており、累計出荷も3000万個を突破しているという。

なお、感度は0.67mV/dps(typ.)、静止時出力温度特性は±150dps(75-25℃)で、サンプル価格は500円、量産規模は月産700万個としている。