2001年よりテレビ東京系列にて放送が開始され、10周年を迎えたアニメ『テニスの王子様』。10周年記念プロジェクトの第1弾として「テニプリフェスタ2011 in 武道館」が1月22日(土)・23日(日)の2日間、日本武道館にて開催された。2日間で「心・技・体」の3公演を行い、全公演で約2万4,000人を動員。2009年の「テニプリフェスタ2009」(有明コロシアム)のおよそ2倍に上る規模を誇り、名実共に10周年にふさわしい"テニプリ史上最大・最強"のイベントとなった。

同フェスタでは、武道館にちなんで「心」「技」「体」と公演ごとにサブタイトルを設け、全公演通して出演するキャストと公演ごとに異なるゲストを迎えて、キャラクターソングの披露とトークで盛り上がった。ここからは、最終公演「体」のレポートをお届けしよう。

出演キャストは、青春学園中等部・越前リョーマ役の皆川純子、手塚国光役の置鮎龍太郎、大石秀一郎役の近藤孝行、不二周助役の甲斐田ゆき、乾貞治役の津田健次郎、菊丸英二役の高橋広樹、河村隆役の川本成、桃城武役の小野坂昌也、海堂薫役の喜安浩平、氷帝学園中等部・跡部景吾役の諏訪部順一、忍足侑士役の木内秀信、宍戸亮役の楠田敏之、樺地崇弘役の鶴岡聡、日吉若役の岩崎征実、榊太郎役の小杉十郎太、立海大附属中学校・幸村精市役の永井幸子、真田弦一郎役の楠大典、柳蓮二役の竹本英史、仁王雅治役の増田裕生、柳生比呂士 役の津田英佑、丸井ブン太役の高橋直純、ジャッカル桑原役の檜山修之、切原赤也役の森久保祥太郎、比嘉中学校・木手永四郎役の新垣樽助、甲斐裕次郎役の中村太亮、平古場凛役の吉野裕行、知念寛役の末吉司弥、田仁志慧役の上田燿司、四天宝寺中学校・白石蔵ノ介役の細谷佳正、千歳千里役の大須賀純、金色小春役の内藤玲、一氏ユウジ役の熊渕卓、石田銀役 の高塚正也、遠山金太郎役の杉本ゆう、不動峰中学校・橘桔平役の川原慶久、神尾アキラ役 の鈴木千尋、伊武深司役の森山栄治。

満席の会場には、それぞれ応援する学校のマフラータオルや、ペンライトを手に持ったりしたファンが10周年を祝うべく準備。越前リョーマ・跡部景吾・幸村精市による注意事項が流れた後、出演するキャラクターの名前が会場前の大画面に流れると、観客は一人ひとりのキャラクター名を読み上げ、キャストの登場を待った。そして、青春学園中等部、氷帝学園中等部、立海大附属中学校、比嘉中学校、四天宝寺中学校のメンバーがステージに現れると、会場内の熱気は頂点に。原作者の許斐剛先生と一緒に、キャスト全員が「テニプリフェスタ2011 in 武道館」の公式応援ソング『Love Festival』を歌い、観客はサビ部分が流れると、学校ごとの振り付けで大いに盛り上がった。

トップバッターを切った越前リョーマ(cv. 皆川純子)が『LIFE GOSE ON』を歌うと、幸村精市(cv.永井幸子)、手塚国光(cv.置鮎龍太郎)、木手永四郎(cv.新垣樽助)、白石蔵ノ介(cv.細谷佳正)、跡部景吾(cv.諏訪部順一)と各校の部長が次々と登場。跡部はスパンコール入りのパーカーに身を包み「跡部王国(キングダム)」の名にふさわしいパフォーマンスで会場を魅了した。

その後のトークタイムでは比嘉中学校の木手永四郎(cv.新垣樽助)、甲斐裕次郎(cv.中村太亮)、平古場凛(cv.吉野裕行)、知念寛(cv.末吉司弥)、田仁志慧(cv.上田燿司)が10周年を迎えた感想などを語った。10年前について、中村は現役中学生、知念はトラックの運転手だった過去を明かし、自分たちが10年後の今、武道館のステージに立っていることを感慨深げに話していた。また、「心」「技」「体」共通企画として「第一弾テニプリ新ユニット選抜じゃんけん大会」も開催。学校ごとにじゃんけんを行い、勝ち抜いたメンバーが10周年記念プロジェクトの一環として登場する新ユニットに参加するというもので、比嘉中学校は甲斐裕次郎が勝ち抜き、新メンバー入りを決めた。

トークタイム後は、切原赤也(cv.森久保祥太郎)、田仁志慧、宍戸亮(cv.楠田敏之)、不二周助(cv.甲斐田ゆき)と河村隆(cv.川本成)によるユニット「茄子」、石田銀(cv.高塚正也)、知念寛、大石秀一郎(cv.近藤孝行)と菊丸英二(cv.高橋広樹)、甲斐裕次郎、遠山金太郎(cv.杉本ゆう)、仁王雅治(cv.増田裕行)が次々と登場。お祝いコメントでは聖ルドルフ学院中学校・観月はじめ役の石田彰、四天宝寺中学校・忍足謙也役の福山潤が10周年のお祝いコメントを寄せた。

アニメ主題歌メドレーでは、越前リョーマ/手塚国光/大石秀一郎/不二周助によるユニット「青酢」に始まり、大石秀一郎/木手永四郎/白石蔵ノ介/石田銀による「STONES」、菊丸英二/乾貞治/河村隆/桃城武/海堂薫の「キャップと瓶」、樺地崇弘/田仁志慧/知念寛の「トング隊」、越前リョーマ/手塚国光/跡部景吾/真田弦一郎の「GIGS」、不二周助/宍戸亮/白石蔵ノ介/千歳千里の「by断ち切り隊」、幸村精市/真田弦一郎/柳蓮二/ジャッカル桑原の「海志漢」と『テニスの王子様』から生まれた声優ユニットが歌とパフォーマンスを披露。

続いて、「体」のみ出演の不動峰中学校の橘桔平(cv.川原慶久)、伊部深司(cv.森山栄治)、神尾アキラ(cv.鈴木千尋)、氷帝学園中等部のテニス部監督、榊太郎(cv.小杉十郎太)が登場し、ゲストコーナーに突入。先ほど歌を披露した不動峰中学校の面々と、榊太郎が現れ、10周年を迎えての感想と、それぞれ印象深いシーンを挙げた。小杉は「いつまでもテニプリとおじさんを大切にしてくれ」と茶目っ気たっぷりに話した。

そして、イベントも後半戦に突入。許斐剛先生と越前リョーマが『フェスティバルは突然に』を歌い、許斐先生が「10年間リョーマを演じてくれてありがとう。リョーマは君じゃなきゃできなかったよ」と言うと皆川は涙をこらえられず号泣。感動の余韻に浸る間もなく、ジャッカル桑原(cv.檜山修之)、丸井ブン太(cv.高橋直純)、金色小春(cv.内藤玲)、一氏ユウジ(cv.熊渕卓)と続き、日吉若(cv.岩崎征実)の『for you」にはコーラスで仁王雅治が登場した。そして満を持して現れた(?)のが、バレキスオールスターズ。『バレンタイン・キッス』を歌った歴代キャラクター、跡部景吾/忍足侑士/真田弦一郎/甲斐裕次郎/白石蔵ノ介/日吉若/仁王雅治が一堂に会し、愛らしい振り付けで観客の目を釘付けにした。なお、イベント会場では1月22日(土)発売の鳳長太郎、福士ミチルが歌うCD『バレンタイン・キッス』が販売ブースに並んでいたのでこちらもあわせてチェックしたい(詳細は こちら)。

海堂薫は榊太郎の乱入(?)で思うように歌が歌えず、キャップと瓶では菊丸英二のソロパートを他メンバーが妨害して菊丸がすねてしまうという一幕も。まだまだ、イベントは終わる気配を見せず、会場の熱はとどまるところを知らない。忍足侑士(cv.木内秀信)、真田弦一郎(cv.楠大典)、平古場凛、柳蓮二(cv.竹本英史)、不二周助、千歳千里(cv.大須賀純)、そして切原赤也/丸井ブン太/柳生比呂士/仁王雅治の立海ヤング漢は「初の揃い踏み! 武道館スペシャルメドレー(業火絢爛~SOUL MATE)」で会場を沸かせた。

続くトークタイムには新ユニット選抜じゃんけん大会の勝者と許斐剛先生がステージ上に登場。現時点で青学は不二周助、比嘉は甲斐裕次郎、氷帝は鳳長太郎、四天宝寺は金色小春、立海はジャッカル桑原が決定している。そこで許斐先生は2つのサプライズを発表。「敗者復活戦をここで行うこと」「10周年にちなんで新ユニットは10人にすること」を明かすと会場内には大きなどよめきが起こった。そこで早速、敗者復活戦のじゃんけん大会が行われた。許斐先生に勝った5人が新ユニットに参加するということで嫌が応にも力が入るメンバーたち。その結果、菊丸英二、海堂薫、跡部景吾、切原赤也、白石蔵ノ介が新ユニットに選ばれた。最終決定した新ユニットのメンバーは以下の通り。

青学 不二周助、菊丸英二、海堂薫
比嘉 甲斐裕次郎
氷帝 跡部景吾、鳳長太郎
四天宝寺 白石蔵ノ介、金色小春
立海 ジャッカル桑原、切原赤也

ミュージカル「『テニスの王子様』青学vs不動峰」に出演するキャストから応援コメントが寄せられると、桃城武がトゥーランドットをなんとイタリア語で熱唱。越前リョーマ/真田弦一郎/宍戸 亮/甲斐裕次郎/木更津 亮が参加する声優ユニット「脱帽」の歌に続き、氷帝、立海、比嘉、四天宝寺、青学が部員一体となって歌と踊りで会場を盛り上げた。青学は『DEPARTURES』を歌った後、河村隆のギター演奏で青学メンバー全員が『あの場所まで~10years~』を合唱、皆川純子ら青学メンバーは10年テニプリとともに歩んできた道のりを振り返り、こらえきれず涙が溢れ出す場面もあった。

最後は出演キャスト全員で『Dear Prince~テニスの王子様達へ~』を歌い、一旦舞台袖に退場すると、観客はアンコールの代わりに「Love Festival」とコールをした、キャストが再登場すると大歓声が会場内を包み込んだ。まずは、HIRO-Xがゲストとして登場し、アニメ『テニスの王子様』のオープニングテーマである『future』をキャストと一緒に大合唱。続いて『We Love TENIPURI~武道館バージョン~』そしてオープニングでも歌った『Love Festival』を再度歌い、会場は大団円を迎えた。

許斐先生が「次は東京ドームでやりましょう!」といきなりの爆弾発言に、キャストはびっくり。もちろん決定した内容ではないが、パシフィコ横浜、有明コロシアムでのイベント開催と次々と偉業を成し遂げ、これまでもファンとの約束を果たしてきた許斐先生だけに気になる一言を残した。そして、キャストはそれぞれ10年応援してくれたファンに感謝を述べ、最後に皆川純子が「本当に愛してる」と呼びかけ、熱気覚めやらぬ雰囲気でイベントは終了。

その後、観客が終了後に流れていた『テニプリっていいな』にあわせて歌っていたところに再度サプライズが。なんと、許斐先生が現れて一緒に歌を歌ったのだ。そして「約束は果たすためにあると思っています。また会いましょう」と呼びかけ、3時間に及ぶ同フェスタは幕を閉じた。第1弾のイベントが終了し、第2弾として劇場版(今秋公開予定)の製作も決定している。また、「テニプリフェスタ2011 in 武道館」のDVD発売も控え、今年はテニプリから目が離せなさそうだ。

劇場版は今秋公開予定

同日、最終公演「体」の前に行われたキャストによる取材会では、青春学園中等部・越前リョーマ役の皆川純子、手塚国光役の置鮎龍太郎、大石秀一郎役の近藤孝行、不二周助役の甲斐田ゆき、乾貞治役の津田健次郎、菊丸英二役の高橋広樹、河村隆役の川本成、桃城武役の小野坂昌也、海堂薫役の喜安浩平、氷帝学園中等部・跡部景吾役の諏訪部順一、立海大附属中学校・幸村精市役の永井幸子、比嘉中学校・木手永四郎役の新垣樽助、四天宝寺中学校・白石蔵ノ介役の細谷佳正が登場。ここからは、各キャストによる10周年を迎えてのコメントを紹介しよう。

(次ページに続く)