講演を行うNTTドコモ 山下哲也氏

午後の部では、複数会場に分かれ、携帯キャリアやメーカー、開発者などが講演を行った。NTTドコモからは山下哲也氏が登壇。山下氏は、今日のAndroidの状況について「臨界点を越えた」と表現。変化が次の変化を呼ぶ連鎖反応が起きていると述べた。また、AndroidとiOSを比較し、iOSが厳格な教義だとすれば、Androidは民主的な法律であり、社会と共に変化し、多様な対応できるのが特徴だと述べた。

山下氏は、携帯電話をとりまく社会の変化を3段階の革命に形容。1990年代の第1期のキーワードは「デジタル」で、PCやネットの普及、携帯電話がデジタルに進化したことを例として挙げた。そして、2010年代までの第2期のキーワードは「スピード、スマート、スケーラブル」。進化の速度が増し、インタフェースが使いやすくなり、クラウドにより無限に近いリソースを使えるようになったと述べた。そして、2011年からが第3期の革命が始まるとし「風景が一変する」だろうと述べた。

KDDIの上月勝博氏が登壇して講演

KDDIからは上月勝博氏が登壇し、昨年の「IS03」発売時から開始したプロモーション「Android au」の取り組みについて紹介した。Androidの利用をアシストする分野では、電話料金との合算請求が可能な「au one Market」を開始したことを紹介。また、ハッカソンイベントや「Android Application Award」を開始したことを挙げた。

キャリアサービスの分野では、「LISMO」や「au one ナビウォーク」、「じぶん銀行」などをAndroidスマートフォンに対応したことを紹介。さらに、コミュニケーションサービスへの対応として、インターネット電話の「Skype au」、複数のソーシャルサービスが利用可能な「jibe」の提供といった取り組みを行ったと述べた。加えて、3Gの高速化として下り最大9.2Mbpsの「WIN HIGH SPEED」を導入したことを紹介した。

上月氏は、今後の取り組みとして、Android端末の積極的な投入、マルチデバイスを前提としたオープンなサービス/ビジネスモデルの構築、LTEや3G、WiMAX、FTTHといったマルチネットワーク環境の提供などを行っていくと述べ、講演を終えた。

講演にほかに、会場ではAndroidに関する展示物を集めたバザールブースが設けられ、企業やコミュニティなどによる展示が行われた。

にぎわうバザール会場

NTTドコモブースでは「LYNX 3D」(シャープ製)、「GALAXY S」(サムスン電子製)などを展示

KDDIブースでは、Androidタブレット「SMT-i9100」(サムスン電子製)などを展示していた

ソフトバンクブースでは、デル製のAndroidタブレット「Streak」などを展示していた