内閣府は11日、11月の景気動向指数(CI、速報)を発表した。速報によると現在の景気とほぼ一致して動く「一致指数」(2005年=100)は前月比で1.4ポイント上昇し、102.1だった。3カ月ぶりの上昇。景気の先行きを示す「先行指数」は3.3ポイント上昇の101.0、遅行指数は1.4ポイント下降の87.3だった。基調判断は前月と同じ「足踏みを示している」に据え置かれた。

景気動向指数は、景気の現状把握や将来予測に資するために作成された総合的な景気指標。

11月の一致指数(CI)では、中小企業売上高(製造業)や商業販売額(卸売業)、鉱工業生産財出荷指数などが上昇に寄与。大口電力使用量や所定外労働時間指数(製造業)は後退した。足下の変化をつかみやすいとされる3カ月後方移動平均は101.6で、前月比0.37ポイントの下降となっている(3カ月連続の低下)。7カ月後方移動平均は102.2で同0.04ポイントの上昇(2カ月ぶりの上昇)。

景気に先行して動く「先行指数」は5カ月ぶりの上昇。特に鉱工業生産財在庫率指数、最終需要財在庫率指数、長短金利差などが指数の上昇に寄与した。遅行指数は7カ月ぶりの下降。特に法人税収入や家計消費支出(全国勤労者世帯、名目)(前年同月比)が指数下落に寄与している。