すべての女性との話が終わると、ファーストインプレッションで気になった異性の番号を3人だけ記入する。これを係員が集計。異性から指名があると、そのお相手の番号を個別に教えてくれるというシステムだ。僕はタカハシさんの他に、2人の女性の番号を記入し、係のお姉さんに手渡した。そして、いよいよフリータイムへ。残念ながら、この段階での僕への指名はなかった。

「第一印象チェック」は、本当にあっという間

フリータイムの間は、第一印象チェックの時に気になった女性と5分間にわたって話すことができる。5分ごとに席替えタイムとなるものの、ここは順番でなく早い者勝ち。ゆえに、僕は係員の「スタート!」の合図と同時に、いち早くタカハシさんの席の隣に腰掛けようとしたのだが、あっさりと突然現れた他の男性に先越されてしまった。前回も男性陣の素早い行動には驚かされたが、今回も相変わらずのようだ……。

やむなしと思いながら、第2候補として書かせていただいた女性と楽しくおしゃべり。年齢も同じで、家も近所。おまけに好きな作家もぴったりということで、こちらの女性も魅力的なんじゃないか……と心が揺らぐ。しかし、やはり心に決めたのはタカハシさんである。会話をしながらも、タカハシさんの動向が気になって、ちらちら見てしまう。

目的の彼女はどこ!?

1回目のフリータイムが終了すると、すぐに2回目のフリータイムへ。迷わずタカハシさんの隣へ座ったところ、「もっとお話したかったんですよ!」と笑顔で迎えてくれた。第一印象チェックの際にしくじった気がしていただけに、隣に座ったら嫌がられてしまうんじゃないかと心配していた。これだけでも天に昇るような気持ちだ。その後は話もトントン拍子に進み、夢のような5分間は終了。もしかして、本当に今日はいけるんじゃないかと思い始める。

その次のフリータイムは小休止ということで、周囲の様子をうかがっていたところ、1回目にタカハシさんの隣に座った男性が、またもやタカハシさんにアプローチしているのを目撃してしまう。タカハシさん、僕と話していたときよりもくだけて話をしているんじゃないの。まるで数年来の友達のようじゃないの。何やら暗雲が立ちこめてくる……。

しかし、ふと考える。他人に嫉妬するなんて、何年ぶりだろう。こんな嫉妬の気持ちすらも新鮮に思えるほど、このパーティーは忘れていた気持ちを思い出させてくれる。こうなったらと、配布されたメッセージカードを駆使してみる。これは、気になる異性にメッセージを届けるためのカード。そこへ、「昔好きだった女性に似ています」と記し、楽しそうにお話ししている彼女の元へ。会話に割り込むのは気が引けたものの、さらっとカードを渡してその場を離れた。はたしてこの思いは届いたのだろうか?

係の女性からフリータイムの終了が告げられ、「告白カード」を記入するよう促される。もちろん、僕のカードにはタカハシさんの番号である「13」を記入。他にもいい雰囲気になった2人の番号を記入して係の人に提出。

そして、いよいよ運命の瞬間。

あふれ出しそうな思いを番号に託して!

集計が終わると、係の女性から「7組のカップルが成立しています!」という事前情報が。「それではカップルの発表です。男性○番、女性○番、おめでとうございます!」。次々に読み上げられていく番号。飛び上がって喜ぶ人や、意中の人の番号が読み上げられ残念そうにうつむく人、そして、照れ笑いを浮かべるカップルなど、複雑な人間模様を目の当たりにする。

そんな中、「女性13番!」と、タカハシさんの番号がコール。ついにこの瞬間が来た! 生唾を飲み込み、目を閉じながら、僕は自分の番号である「47」が呼ばれる一瞬の間を待つ。

「男性は……よんじゅう……いちばん!」

あ、れ……。

さっきのライバルがガッツポーズをしていた。「よろしく~!」と微笑み合いながら握手をする2人。傷心の身にとってはつらい光景だ。しかし、僕も大人である。「どうしてだめなのか!」と叫びだしたい気持ちを抑えながらも、精一杯の拍手で2人の門出を祝福したのだった。

彼らはこのあとどんな時間を過ごすのか

それにしても、些細なことで一喜一憂したり、ドキドキワクワクしたりと、感情の揺れが止まらない二時間だった。それはまるで、出会いに燃え上がっていた学生時代のような……。次こそはかならず、成功したい。いや、成功してみせるんだ。さらなる決意を固めた一日だった。

タカハシさん、末永くお幸せに……。

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