主にDalvik VMの違いから引き出された差だとすれば、OSバージョンの違い(Android 2.1と2.3)は予想以上にパフォーマンスに影響する。また、ハードウエアやドライバも完全に同じというわけではなさそうだ。たとえばGALAXY SはGPSの精度の問題がユーザーから報告されていたが、Nexus Sでは正確にGPS情報が取得される。改善・チューンナップの成果が随所に感じられるのだ。

OpenGL-ES 1.1グラフィックス性能を計測するNeocoreの結果

Quadrantの結果。オーバークロックなどが含まれると思われるNexus One 2.2+を素のままで上回る

CPUベンチマーク、Linpackの結果

本体・外観は良くも悪くも"軽い"。本体重量(129g)はiPhone 4よりも軽量で、4型ディスプレイ搭載とは思えないほど軽くて使いやすい。残念なのは見た目の軽さだ。背面の光沢のあるカバーパネルがプラスチックっぽすぎて、重厚感はNexus Oneから大幅にダウン。GALAXY Sと比べても見劣りがする。ほかにもロック時用の通知LEDを備えていないなど、見栄えや便利に使うための付加機能へのこだわりが全体的に感じられない。

カバーは外しにくい。説明書には「爪をひっかけてパカっと……」という感じで書いてあるが、その通りにやったら爪の方がパカっとなってしまいそう。爪楊枝や木製のへらの使用がおすすめ

デザイン面の最大の特徴はディスプレイの緩やかなカーブだ。定規を当てると中央に2mm強のすき間ができる。違いはごくわずかだが、平たいディスプレイよりも手のひらや顔の曲線にフィットするのを実感できる。ただしカーブしている分だけガラスに厚みが出てしまい、軽いのに本体を横から見るとグラマーである。

スクリーンを覆うガラスが緩やかにカーブ。耐指紋性撥油コーティングされておりタッチ操作は快適

カーブしたデザインであるため厚みがある。スリムではないが、適度なボリュームで持ちやすい

他のAndroid携帯と同様、ディスプレイの下に4つのボタン(戻る、メニュー、検索、ホーム)が並ぶ。Nexus Oneはこれらの反応の悪さが酷評されたが、Nexus Sは同じタッチセンサー式でもキビキビと反応する。

左からNexus S、HTC Evo、Motorola DROID。4つのボタンは同じだが、順番はばらばら。こういう基本的な操作に関わるところはすべてのAndroid携帯で統一されてほしい……

実際に使用していて、手持ちのAndroid端末との違いを感じたのはカメラの写真機能だ。おそらくAndroid 2.3のカメラソフトの効果だろう。ホワイトバランスが不自然にならない範囲でメリハリが利き、また薄暗い場所での撮影にも対応してくれるようになった。

背面のオートフォーカス対応の500万画素カメラ、フラッシュ付き。右の2つの穴はスピーカー

前面、右に前面カメラ(VGA)、左に近接センサーと光センサー

外装はいたって普通だけど、中身のフレームや足回りはしっかりしているスポーツカーのようなNexus S。携帯電話としてはちぐはぐなところがあり、使いこなすにはユーザーの努力やカスタマイズが不可欠。それを楽しいと思える人にはお勧めだ。続く後編では、2011年前半のAndroid "Gingerbread"についてレポートする。