STMicroelectronicsは、同社の8ビットマイコン「STM8」を使用したアプリケーションにおいて先進的なユーザ・インタフェース機能の追加を可能にするため、静電容量タッチ・センシング・ファームウェア・ライブラリ「STMTouch」を拡張・強化したことを発表した。

拡張された静電容量タッチ・センシング・ファームウェア・ライブラリ「STMTouch」のイメージ

第2世代となる現在のSTMTouchのファームウェアは、STM8ファミリにおける200品種以上の製品をサポートしており、その中には、STM8Sと低消費電力技術「EnergyLite」を採用したSTM8Lが含まれているほか、新機能である電荷移動によるタッチ検出により、高い感度と耐ノイズ性の向上を実現することが可能だ。

また、同時チャネル収集によりCPUの使用率を低下でき、設計者がアプリケーションの機能と電力消費を最適化することも容易になるほか、3個のマイコンのI/Oをセンサ・チャネルとして使用することで、256レベルの分解能を備えたホイールおよびスライダ制御を向上させることが可能となっている。

これら、強化された第2世代ファームウェアを補完するため、STMTouch開発プラットフォームに、低消費電力のSTM8Lファミリをサポートする新たな評価ボードが追加されたほか、タッチ検出用パラメータの調整を可能にする「STM Studio」ソフトウェアを提供される。同ソフトウェアはPCベースのツールで、センサの応答を視覚的に表示するGUIを備えている。

開発プラットフォームは、STM8S評価ボードのほか、APIの説明、アプリケーション・ノート、サンプル・コード、および量産用ボードの推奨レイアウトが提供されるほか、Cコンパイラのサポートも拡張されており、Cosmic、IAR SystemsおよびRaisonanceの各種コンパイラに準拠している。

なお、同ライブラリは、同社Webサイトより無料でダウンロードすることが可能だ。また、STM8Lでタッチ機能を開発するための評価ボード「STMT/8L-EV1」は49ドル、STM8Sをサポートする「STM8/128-EV/TS」は179ドルでそれぞれ入手可能となっている。