【FXテクニカル】ドル円

21日移動平均線(83.74)に絡む展開に変化は見られない。2日連続で下ヒゲを出したものの、ローソク足ベースではこの移動平均線の上を維持していることから、ドルの地合いの底堅さがうかがえる。また、ボリンジャーバンド(MA:21 σ:2.0)の値幅も落ち着いており、急激なトレンド変換シグナルは見てとれない。

ただ、クロス円の円高圧力が強まっている影響もあり、本日も84.00が目先のレジスタンスとして意識され、ドルの上値を抑える可能性がある。そして84.00超えに苦しむ期間が長くなればなるほど、84.50から上値が切り下がってきたとのコンセンサスが市場で固まり、それに比例し下値を模索する圧力が強まるだろう。

その場合、まずは83.50レベルでの攻防が引き続き市場の関心を集めそうだ。このポイントは84.51-82.24のフィボナッチ23.60%戻しとレジスタンスポイント84.50からちょうど1円レンジにあたるため、テクニカル的に意識され易い。実際、昨日はこのポイントでドルが買い戻され長い下ヒゲを出しており、サポートポイントとしての強さがあらためて確認された。

次の下値ターゲットとしては、83.30レベルが浮上する。こちらは、トレンドチャンネルの下限ということもあり、83.50以上にその攻防に注目が集まる可能性が高い。サポートラインとして意識されれば84.50を目指すトレンドが継続していることが確認できる一方、破られるようだと、84円台での重さを確認した市場はドルロング解消の動きを強め、クロス円での円高圧力も重なり83.11(パラボリック・リバース)や83.08(一目均衡表/雲の上限)を下抜け、一気に83.00(89日移動平均線)をもブレイクするシナリオも浮上するからだ。