シード・プランニングは、電子カルテに関する調査を行い、その結果を一部発表した。それによると、電子カルテ市場は今後増加し、病院向けが1,110億円、診療所向が129億円、歯科診療所100億円で、2014年に1,339億円市場になるという。

電子カルテの市場規模予測(歯科診療所向け市場はレセコン含む、出典:シード・プランニング)

病院向け市場の2009年の電子カルテ普及率は推定20.7%で、400床以上大規模病院の普及率が高いが、今後納入の伸びが期待されるのは100~399床中規模病院で、景気の影響もあり成長率の緩急はあるが、医療情報化の流れは止まらず、今後、市場規模900億円~1,200億円、納入数350~500件で推移するという。

診療所向け市場では、2009年の電子カルテ普及率は推定16.5%で、新規開業の約70%(都市部ではほぼ100%)が電子カルテを導入しているという。今後は全国10万施設の既存診療所のうち、未導入の8万5千施設がターゲットとなり、眼科、精神科向け等の診療科別製品も期待でき、この結果、市場規模110~140億円、納入数3,200~4,000件で推移し、順調に市場は伸びるという。

歯科診療所向け市場(レセコン含む)では、2009年の電子カルテ・レセコン導入率は約84.4%で、新規開業の歯科診療所ではほぼ100%導入されているという。同社では、今後は、未導入の既存診療所とリプレース需要等になり、毎年2,700~3,000件前後の納入が見込まれると予測している。